カレイの話題あれこれ

東奥日報2006年5月18日記事の浅虫水族館で「カレイ」展より

 特別企画展「海の忍者 カレイ展」が、青森市の県営浅虫水族館で開かれている。市場やスーパーでよく見かける種類に加え、「幻のカレイ」も展示。身近な魚だが、生態は意外と知られていないカレイの一端に触れてみることができる。
 三方を海に囲まれる本県沿岸には、五科三十五種のカレイが生息する。名前も沼、カラス、油、虫、星、砂、婆、花魁(おいらん)と多彩だが、呼び名も県内各地で違う。例えばババガレイは、市場ではナメタ、八戸でウバ(オバ)、鯵ケ沢ではマンクロウ。

この記事で気付きましたけど、青森の魚売り場では「ナメタカレイ」という聞き慣れない名前のカレイが売られています。北日本でしか獲れないカレイで、煮付けにすると美味しいという評判です。ちなみに、下の写真はホシガレイという高級なカレイ。

カレイは漢字で書くと「鰈」という字以外に「王余魚」という書き方があります。青森空港の近くに「王余魚沢(かれいざわ)」なんて地名があるんです。昔は青森空港付近が入り江になっていて、カレイでも獲れたのかなと想像します。
さて、なぜ「王余魚」と書くかというと、越王勾踐が魚の半分だけを食べて海に捨てたところ、そのまま泳ぎ出したのがカレイだという故事に由来するそうです。だから、「王の余った魚」と書いてカレイと読むんだって。
カレイの仲間に「オヒョウ」というのがいるのですが、カレイ目魚類中では最大の魚で体長1〜2m以上、大きいものは3mを超え体重は200kgに達するそうです。昔、大学生協の献立にオヒョウフライなんて料理があったんだけど、こんなバケモノだったとはビックリ。