青森山田敗れる

青森県代表の青森山田高校ナイン、お疲れ様でした。強豪の駒大苫小牧に堂々の戦いを繰り広げました。特にピッチャー野田君の奮闘には「栄冠は君に輝く」という言葉がぴったりです。
ニッカンスポーツ2006年8月15日記事の青森山田、9回に力尽きる/夏の甲子園より

全国高校野球選手権駒大苫小牧10−9青森山田>◇15日◇3回戦
 青森山田は4回までに7点を奪い、一時は6点のリードで優位に進めた。だが中盤から追い上げにあい、8回に追いつかれ8−8。それでも9回に好投手田中から1点を勝ち越したが、逆転サヨナラ負けを喫した。
 終盤疲労の見えた野田雄大投手(3年)は「相手のあきらめない、という勢いを感じました」。渋谷良弥監督(59)も「何点取っても安心できなかった」と脱帽していた。

序盤エースをあえて起用しなかった駒大苫小牧から大量得点を奪ったものの、渋谷監督の言葉通り「何点取っても安心できない」試合でした。監督が立派なのは、ピッチャーの選手交代を告げなかったこと。エース野田君は明らかに疲れを見せていたし、逆転負けの可能性も常にありました。でも変えない。試合が一度きりだからこそ、悔いのない試合を心掛けていたのでしょう。
野球のピッチャーがあんなにも孤立無縁なものとは知りませんでした。どんなに苦しくても自分が投げ抜くしかない。野球の厳しさでもあり面白さでもあるでしょう。青森山田駒大苫小牧戦は、小泉首相靖国神社参拝のニュースでしばらく中継が中断しました。高校野球ファンには正直なところ、どうでもいいニュースでした。