ハム・ジン展

ハム・ジン展

最近の青森は快晴の青空が続いていますが、例年では考えられない天気です。雪国青森もこのまま春に突入していくのでしょうか。
青空と陽気に誘われて国際芸術センター青森(ACAC)に出掛けてきました。青森市南部、八甲田の入口に位置するため市街地よりも寒く、ACACの敷地内には雪が多く残っています。
会期あとわずかですが、現在開催中の「ハム・ジン展」がとても面白いです。*1 指先の大きさもないような小さな小さな「生き物」が、広大な展示スペースの中にポツリポツリと生息しています。偶然あった壁の小さな穴に手をかけてぶらさがっている者、送風口の格子でバランスを取って立っている者など、ミクロの世界で必死に生きているような「生き物」がたくさんいます。
入口で貸し出されるルーペを手にしないと「生き物」の表情や仕草は分かりません。解説員の指示がなければ、どこに「生き物」がいるのか探すことも困難です。小さな「生き物」を見ようとして、膝をついたり目を凝らしたり。小さなものを見ようとする人というのは端から見ると、何だかとても滑稽です。このページの写真を見ると、その様子が伝わるかと思います。
ルーペを手に「生き物」を探すという行為が、アートの鑑賞という枠を超えて「探検」になっていて、「発見」をしていくという面白さがあります。「生き物」を探す私たち鑑賞者は、逆に「生き物」から観察される対象にもなっています。これは体験してみないと分からない雰囲気かもしれません。
国際芸術センター青森(ACAC)へのアクセスが分かりにくいとの声を聞くので、説明してみたいと思います。国道103号線(八甲田十和田ゴールドライン)を南(八甲田方面)に走ると青森公立大学に通じる信号交差点があります。この交差点を右に曲がるとすぐ右手にバス停とロータリーがあります。このバス停の前を通りすぎると左手に広大な駐車場が現れます(ここに停めても良い)。さらに進むと右手にも小さな駐車場があり、ここがACAC最寄りの駐車場となります。

ハム・ジン展「The Others」
2007年2月3日(土)〜3月4日(日)10:00〜18:00
国際芸術センター青森(ACAC)
ギャラリーA /会期中無休 / 入場無料
主催:AIRS*2

*1:ハム・ジン氏は韓国ソウル生まれで、世界各地で作品招待を受けている注目の若手男性アーティスト。

*2:AIRS(アーティスト・イン・レジデンス・サポーター)は、国際芸術センター青森のボランティアサポーター。