青森空港、カテゴリー3運用開始

青森空港は梅雨時などに濃霧が多く発生し、欠航を頻発する空港として有名であった。決まった時間に離発着できる「定時性」を確保することが、青森空港活性化に欠かせないと言われてきた。
2007年3月15日に運用が開始された「カテゴリー3」は、視界不良でも着陸を可能にする画期的なシステムだ。試算によれば、濃霧による欠航がナント10分の1になるという。

東奥日報記事(2007/03/15)より。

青森空港の計器着陸装置が十五日から、視界不良下でも着陸可能な「カテゴリー3」に高機能化され、同日午前、空港ビルで約九十人が出席して記念式典が行われた。また、到着便の乗客に三村申吾知事らがリンゴやリンゴジュースを配布し、運用開始をPRした。(中略)
 従来の「カテゴリー1」の計器着陸装置では、滑走路上で五百五十メートルを見通せないと飛行機が着陸体勢に入れなかったが、カテゴリー3は二百メートルでも着陸できる。
 〇五年の数字に基づく県の試算によると、実際の欠航数百四便に対し、カテゴリー3を運用した場合の欠航は五便に収まる。
 事業費は国と県を合わせて約三十一億円、カテゴリー3の運用は、県管理の第三種空港としては全国で初めてだ。

「カテゴリー3」は、第三種空港(地方的な航空運送を確保するため必要な飛行場)では初の導入になるそうだ。青森空港青森市東南の丘陵地帯にあるため、いわゆる「山の天気」で天候は厳しく天気も変わりやすい。
3年後の2010年には東北新幹線新青森駅が開業する。青森空港にとっては決して順風とは言えないだけに、今後の動向が注目される。