野沢小学校入内分校

野沢小学校入内分校

青森市の南部、青森空港近くの山沿いにある入内(にゅうない)地区。この地区には今年3月まで青森県内唯一の小中学校の分校があった。静かな山あいにあって、高台から集落を見下ろすかのような野沢小学校入内分校である。
在校生がわずかに4名になってしまったこともあり、惜しまれつつ96年の歴史に幕を閉じた入内分校。東奥日報記事(2007/03/12)の「最後の分校 野沢小入内で閉校式」が紹介するように、百名を越える関係者が集まり盛大に閉校式は行われた。
すでに閉校した今、校舎は取り壊されることが決まっている。取り壊される前に一度見ておきたいと思い、入内分校を訪ねてみた。入内地区の外れの急な坂を上りきると、ノスタルジーあふれる校舎や校庭が目の前に現れた。

大きな字で「がんばれ山の子」と書かれているのを見て、胸が熱くなるのを感じた。赤い屋根を持つ木造校舎は、とても懐かしい感じがする。間もなく5月というのに、校舎の裏手には雪がたくさん残っていた。

完全に児童が消えた分校ではあったが、手作り感のある小さなプール、高さが少しずつ異なる鉄棒、チャボなどを飼っていた飼育小屋が残っていた。短い草が生えた校庭からは入内地区が一望できる。
冬には雪深くなる入内分校。滑らないように足で踏ん張りながら、急な坂を一歩一歩進んだことだろう。一つ一つの貴重な思い出をいつまでも大切にして、大いに社会で羽ばたいて欲しい。

参考:思い出をありがとうー入内分校閉校式ー (すりぶるの青い森探訪
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