オール電化

青森県の世帯は全国平均に比して石油依存度が高いと言われる。日々の移動手段に自動車を用い、都市間距離も長いので、ガソリンの消費は多い。当然のことながら、冬のストーブに用いる灯油の消費量は半端ではない。
2005年の総務省統計局「家計調査」によれば、青森市の1世帯あたりガソリン消費量は384リットル(44,600円)、灯油消費量に至っては1,453リットル(82,000円)である。これを東京都区部の消費量と比べると、ガソリン消費は2.12倍、灯油消費量は何と25.5倍にも達するのである。(この寒冷地特有の消費は、確実に経済競争力も消費需要も押し下げているだろう。)
このような現状を踏まえてか、新築住宅のオール電化が進みつつある。
東奥日報記事(2007/07/19)の東北電力がオール電化をPR/青森より

東北電力青森支店は十九日、「快適クッキング&電化ライフご提案ショー」を青森市の青森グランドホテルで開催、参加者約百五十人にオール電化住宅や電化リフォームの仕組み、電化器具を活用した料理方法などを紹介した。
(中略)
同支店によると、県内の新築住宅着工数に占めるオール電化住宅の割合は、二〇〇六年度で約25%、今年六月には県内で一万戸を達成するなど、徐々に普及率が増加しているという。

住宅のオール電化は、「過度の石油依存」からの脱却に貢献する。青森県下北半島における電力開発に力を入れており、電力需要の開拓にも合致する。実はオール電化住宅は、青森県の産業振興につながっているのである。