弘前・最勝院

最勝院

青森県弘前市にある「金剛山最勝院」は「五重塔」が有名である。黄昏(たそがれ)時の「最勝院」を訪問してきました。

立派な「新仁王門」をくぐると、「三十三観音」がズラリと並ぶ。

折りしも紅葉の美しい季節。厳しい風雪に耐えつつも少し崩れてしまった観音様に、紅葉がよく似合う。

夕日を浴びて赤く輝く五重塔。本州最北端にある五重塔(国重文)で、1667年(寛文7年)に完成。藩祖津軽為信津軽統一の際に戦死した敵味方の将士らを供養する。
五重塔を含めて現在金剛山最勝院と呼んでいる寺院は、昔は連光山大圓寺という別の寺院であった。1870年(明治3年)神仏分離令により、最勝院は支配下の多くの寺院を合併して田町より現在地へ移転してきた。
この場所にあった大圓寺大鰐町蔵館の高伯寺と合併しそこへ寺格を移転した。最勝院は五重塔や本堂、諸堂、境内地など旧大圓寺の総てを受け継ぎ現在に至る。神仏分離令の衝撃はこのような形に残っているのである。
長らく大圓寺であったことを弘前の人々は忘れず、いまだに最勝院の宵宮のことを「ダエジの宵宮」あるいは「ダイエンジの宵宮」と呼ぶという。この例大祭は旧大圓寺の本堂(現在は最勝院護摩堂)の本尊牛頭天王尊の御縁日で、毎年旧暦6月13日に行われる。