Vege cafe ちゃまま

若い女性を中心として注目を浴びつつあるのが「マクロビオティクス」、通称「マクロビ」です。マクロビオティック、マクロビオティクスなど表記のゆれはありますが、マクロバイオティクス(macrobiotics)はもともと「長寿法」を意味する言葉で、現在では「玄米などの全粒穀物有機栽培野菜を主とした健康食」を指す言葉になっています。

都市部でマクロビの発想を取り入れた店が増えてきましたが、ここ青森でもマクロビの料理を楽しむことができます。青森市緑の住宅地にある「Vege cafe(べじかふぇ) ちゃまま」です。
店内は家庭的な雰囲気で、いくつかのテーブル席が用意されています。とにかく女性に大人気で、開店と同時にテーブルが女性客で埋まります。テーブル席しかないので、2人以上で出かけた方が良いかもしれません。スムーズな入店を希望する場合、予約をするか、時間を適当に外すのが良いでしょう。
ある日の「Aランチ」(1,000円)を紹介したいと思います。ランチプレート、スープ、スイーツ、飲み物のセットです。

セロリとトマトのスープ。マクロビでは、鰹節や煮干しなど魚の出汁や化学調味料は使用せず、昆布や椎茸から出汁を取ります。優しい味わいのお出汁に、トマトの酸味がすっきりと合います。

美しく盛り付けられたランチプレートがやってきました。せっかくなので、一つ一つ丁寧に紹介しましょう。

黒米と麦入りご飯。黒米を入れたご飯はアズキご飯のような色になります。てっぺんに載っている昆布の佃煮は、出汁として用いた昆布を利用しているのかもしれません。マクロビでは、玄米や雑穀、全粒粉の小麦製品などを主食とします。 野菜、穀物、豆類などの農産物、海草類を食べることが基本となります。

おからこんにゃくのチリソース、かぼちゃ煮。おからこんにゃくはヘルシーな食材として注目を集めていますが、上手に調理しないとコンニャク臭くて美味しくないです。「ちゃまま」のおからこんにゃくは、臭みなどは全くなく、モチモチとした歯ざわりが心地よかったです。下ごしらえが丁寧なので、チリソースの絡みも良く、とても美味しかったです。かぼちゃ煮は甘くてホクホクで、スイーツを頂くような味わいでした。

ズッキーニと素食ベーコンのオリーブ油焼き。マクロビでは肉や魚を使わないので、ベーコンという名が付いていますが、恐らく大豆系の材料を用いた食材です。太陽の光をたっぷり浴びたズッキーニとパプリカをふんだんに使って、夏らしさを満喫です。野菜への火の通し方も絶妙だと思います。

いんげんとパプリカとじゃが芋のオイスターソース炒め。一見するとチンジャオロース風ですが、野菜たっぷりな一品です。味付けが濃すぎないので、野菜が持つ本来の旨みを堪能することができます。野菜の切り方に工夫があるので、ソースがしっかり絡んで美味しいです。緑、赤、黄の彩りも美しいですね。きゅうりの辛子漬けは優しい味わいでした。

みずとおかひじきの酢味噌和え。マクロビでは近隣で収穫されたもの、旬なものを尊ぶので、青森らしくミズが登場しました。ミズのシャキシャキ感とおかひじきの独特な歯ざわりが印象的でした。

食後のスイーツは、果物とオレンジゼリー。チョコがけバナナ、キウイ、スイカ。オレンジゼリーは、オレンジの爽やかさがそのままゼリーになって登場です。ちょこっとサイズのチーズケーキは、マクロビの精神に則って乳製品を一切使っていません。大豆由来の原料などを用いてチーズケーキらしい食感と味わいを楽しみます。飲み物は青森らしくリンゴジュースをチョイス。
健康的な食材にこだわりながら、見る楽しみと食べる楽しみを堪能できるランチでした。女性の手による料理なので、細部まで繊細に仕上げてあります。
 

Vege cafe(べじかふぇ) ちゃまま
青森市緑1丁目12-29
017-732-5206
11:30〜18:00
ランチ 11:30〜14:00
毎週日曜、第2・4土曜、祝日休み