黒石・ひさお庵

東北自動車道・黒石インターから車で3分。交通量の多い幹線道路(国道102号線)の近くにありながら、喧騒から離れるようにたたずむ「禅味そば処 ひさお庵」。大きな道路から細い道を抜けてお店に至りますので、事前に位置を確認しておくことをお勧めします。広い駐車場に車を止め、幅の広い石畳の上を歩いて玄関に向かいます。



大きな間口の玄関で靴を脱ぎ、奥の部屋に案内して頂きます。大きな和室に据えられたテーブル席に着くと、そば茶とそばを揚げたお菓子が運ばれてきます。注文を済ませると、日が傾き西日が差し込み始めた庭園をぼんやりと眺めました。この立派な枝を持つ松には、こんもりと雪をかぶるのだろうか・・・。間もなく訪れる雪の季節に思いを馳せながら。

今回注文したのは「舞たけ天もり」(1,300円)。もりそばでも800円と値段は高級なのですが、値段を裏切らない立派な蕎麦がやってきます。

大きなざるにしっかりと盛られた蕎麦。少し黄味を帯びたような美しい色をしています。蕎麦は細く切ってありますが、口に含むとコシがしっかりしていることに気付きます。盛りはかなり良いです。

箸で少しつまみあげ、つゆを少し付けて頂くと、芳しい蕎麦の香りが鼻を抜けていきます。蕎麦の手繰りも良く、軽快に蕎麦を口に運びます。つゆはカツオ出汁がしっかり効いていて、甘みも良く効いています。

カラリと揚げられた舞茸の天ぷら。外はサックリとしていますが、中は瑞々しく、舞茸特有の香りと旨みをしっかり閉じ込めています。添えられた天つゆの味わいに助けられて、舞茸の旨みはいよいよ存在感を増していきます。舞茸の天ぷらは全部で5つほど。しっかり堪能することができます。
蕎麦湯も味わって店の外に出る頃には、日もかなり沈んでいました。静寂なる庭園を眺め、繊細な蕎麦の美味しさに舌鼓を打つ。ちょっとした上質な時間を過ごすことができます。
 

禅味そば処 ひさお庵
青森県黒石市大字浅瀬石字川合189-2
0172-53-5181
火・水・木曜 11:00〜16:00(LO)*1
金・土・日曜 11:00〜20:30(LO)
月曜休(祝日営業)
 

*1:ただし、16:00〜小宴会、そばコースなどご予約で承ります。