リンゴ2品種 登録取り消し

青森県が開発したリンゴの新品種「あおり21」と「あおり27」の登録が取り消された。県が登録料を納付し忘れたことが原因とのことで、呆れに呆れた・・・。約20年もかけて開発した品種をこんなことで登録取り消しにしてしまうとは。
デーリー東北記事(2008/10/25)の「青森県開発のリンゴ2品種 登録取り消し」より


青森県が開発し、十一月から苗木を販売するリンゴの新品種「あおり21」と「あおり27」が、品種登録後、県が登録料を期限までに国へ納付しなかったため登録を取り消されたことが二十四日、分かった。夏に販売する品種の主力にしようと育ててきたが、登録取り消しで県の権利が消滅し、苗木が県外へ流出する可能性がある。

あおり21は有袋ふじの代替品種として、あおり27は「千雪」と名付けて加工向け品種として期待されていた。
このほか、花のデルフィニウムでも三品種が同様に登録取り消しとなった。
県によると、リンゴ、花ともに県が二〇〇六年三月に出願登録、今年三月に品種登録された。登録料の納付期限はリンゴが四月十七日、花が同十四日だったが、県は納付しなかった。いずれも今月十七日に登録が取り消しとなった。登録料は一件当たり六千円の計三万円で、納付しなかった原因は調査中。
登録が一度取り消されると、同じ名前や品種では登録できない。
二十四日、会見した三村申吾知事は「リンゴ二品種は県の最有望品種で、夏場の販売戦略の要としてこの三年間、自ら市場関係者や販売店に懸命に宣伝してきた。言葉に表せない残念至極の思いだ」と無念そうに話し、徹底した原因調査を行う考えを強調した。
県は、苗木業者と早急に協定を締結し、県外流出を防ぐ方針。
【写真説明】
青森県の手続きミスで品種登録が取り消されたリンゴ「あおり21」(上)と「あおり27」

河北新報記事(2008/10/24)の「リンゴ品種登録取り消し 青森県職員、料金払い忘れ」より

青森県が開発し、今年3月に品種登録されたばかりのリンゴ2種と、観賞用花き3種の登録が取り消されたことが24日、分かった。県職員が登録料を払い忘れたミスが原因。三村申吾知事が同日の記者会見で明らかにし、陳謝した。
県農林水産部によると、登録が取り消されたのは夏以降の出荷が可能な「あおり21」、変色しないため加工用に適した「あおり27」のリンゴ2種と、従来種にない色合いを出すデルフィニウム3種。
リンゴ2種は県が約20年かけて開発。「あおり21」は「ふじ」の後継品種として全国に売り込んでおり、「あおり27」についても国際特許出願中だった。
同部によると、品種登録後の1カ月以内に登録料計3万円を農林水産省に納付する必要があったが、農林水産政策課の担当職員が納め忘れた。今月17日付で農水省から県に通知があり、登録取り消しが発覚。同品種の再登録は種苗法上、認められていないという。
県は今後、リンゴの苗木業者らに対し、県外に苗木を持ち出さないように要請。商標を取得するなどして、県独自の品種として浸透を図る。
三村知事は「行政のトップとしておわびする。特にリンゴ2品種は自分自身が最優良品種として宣伝してきたので、言葉に表せないほど残念だ」と語った。