大間マグロ初競り 1匹960万円

Yahoo!ニュース(時事通信)2009年1月5日付けの「マグロ、960万円の高値=築地市場で初競り」より

小寒の5日朝、全国の中央卸売市場で新年恒例の初競りが行われ、首都圏の台所、東京・築地市場中央区)では、国産クロマグロに1匹960万円の高値が出た。
同市場卸売場には、国内外のクロマグロメバチマグロはじめ昨年を7割ほど上回る728匹の生鮮マグロが所狭しと並んだ。関係者の手締めの後スタートした競りでは、品薄だった1匹100キロ以上の国産クロマグロに買いが集中した。
このうち128キロの青森県大間産は、キロ当たり7万5000円と昨年初競り最高値(キロ2万2000円)の3倍以上、1匹当たりでは960万円で、初競りとしては2001年の1匹2020万円に次ぐ高値となった。
 競り落とした仲卸業者は、「きょう一番の魚を何としても確保したかった」(やま幸)と話しており、日本と中国の高級すし店に販売されるという。
【写真】初競りが行われた築地市場のマグロ卸売場。国内外のクロマグロメバチマグロはじめ昨年を7割ほど上回る728匹の生鮮マグロが所狭しと並び、国産クロマグロに1匹960万円の高値が出た(5日朝、東京都中央区) 

大間マグロの初競りの詳細も報道されました。競り落としたのは、老舗高級寿司店久兵衛」と香港発のチェーン店「板前寿司」の依頼を受けた仲卸業者。昨年末から東北地方の天候は悪く、大間産マグロは初競りマグロ2755本のうち、わずか3本でした。
Yahoo!ニュース(スポーツ報知)2009年1月6日付けの「マグロ初競り960万円!青森・大間産128キロのクロマグロ」より

東京・築地の中央卸売市場で新春恒例の初競りが5日、行われ、青森・大間産の生鮮クロマグロに963万円(1キロ7万5000円)という史上第2位の最高値が付いた。重量は128・4キロで、1000万円近い競り値は8年ぶりの水準。競り落としたのは、老舗高級寿司(すし)店「久兵衛」と香港発のチェーン店「板前寿司」の依頼を受けた仲卸業者。963万円のマグロは早速、両店で提供された。
初競りマグロは「受け身」では買えない。男たちの野太い掛け声が魚河岸で交錯した。2755本のマグロが並べられた新春の恒例行事。最高値の963万円で競り落とされたのは、128・4キロの大間産クロマグロだった。「不況? そんなの関係ねえ」と言わんばかりの金額。松方弘樹や石原軍団もビックリの値段で、01年の2020万円(重さ202キロ)に次ぐ初競り史上ナンバー2の高値を記録した。
昨年11月から「久兵衛」と「板前寿司」の両店からオファーされていた仲卸業者「やま幸」がゲット。山口幸隆専務(46)は「ホッとしてます」と胸をなでおろした。昨年末から東北地方の天候が悪く、大間産は2755本のうち3本だけ。悪条件の中で念願のマグロを手にし「奇跡です。最高のスタートを切れました」と満足そうだった。
寿司界の「日本代表」VS「香港代表」の様相を呈した初競り。昨年、最高値を付けたマグロを外国人経営店として初めて購入した「板前寿司」の“単独V2”を、母国としてのプライドに燃えた「久兵衛」が阻止。128・4キロを半分ずつ分け合う形となった。
香港を拠点として04年に誕生した「板前寿司」は、現在は都内でも2店展開するチェーン店。「スシキング」の異名を持つ社長のリッキー・チェンさん(41)の指揮の下、業績を伸ばしている。日本法人の中村桂社長(35)は「もちろん出血覚悟ですけど、価値の高いマグロですから。お客様の期待感をあおるのがウチの哲学」と説明。購入後のランチで数量限定の「初競りマグロ尽くし」(1人前)を2980円で提供した。
一方、東京・銀座に本店を置く「久兵衛」は1935年創業の名店。かつては北大路魯山人志賀直哉が通い、現在でも政財界から芸能界と幅広いファンを抱える。主人の今田洋輔さん(63)は「去年は香港に持っていかれましたから『実』より『名』を取りました。意地ですよ、意地」と職人ならではのガンコな口調で語った。トロは、ほぼ原価通りの1貫2000〜3000円でカウンターに並んだ。

<参考>
マグロ情報 (大間町役場)