グリルえちぜん

青森市西部にある古くからの住宅街である浪館(なみだて)。青森市には、浪館、浜館、沖館、古館など「○館」という地名がいくつもあり、その一方で浪打、浜田など「浪」「浜」が付く地名も複数あるので、いつも間違えそうになります。特に市の東西に位置する「浪打」と「浪館」を間違えると大変なことになります。閑話休題
浪館のメインストリートである「浪館通り」、通称「ナミドー」に位置する昔ながらの洋食屋「グリルえちぜん」を訪問しました。「グリル」という響きに弾むココロ。
お店に入ると、細長い通路に沿って白いテーブル席が並びます。壁にメニューが貼ってありますが、どれも目を疑うほど安いです。「縄文ファン(JOMON FAN)」掲載のtakapuさんのコラム、「ナワメシ〜縄文遺跡ランチ探訪〜 第17回 グリルえちぜん」を事前に読んでいたので、注文はすでに決定済み。記事と同じものを注文してみました。

インディアンピラフ(450円)
何やらエキゾチックな響きを持つ「インディアンピラフ」。実は絶妙な組み合わせであるケチャップとカレー粉で味付けされたピラフ。鶏肉とマッシュルームがたっぷり、刻んだ玉ねぎは甘く、赤いウインナーと緑のピーマンは黄色いピラフに彩りも添えます。
出来立ての湯気をくゆらせながら、ケチャップとカレーの香ばしい匂いが鼻をくすぐります。待ち切れず頂いてみると、なるほどと納得の美味しさ。トマトの旨みはグルタミン酸、鰹節などにも含まれる「うまみ成分」。カレーの旨みは多数の香辛料が奏でるスパイシーさ。舌という舞台で、両者はお互いに共鳴しあう旋律を紡ぎ出し、たっぷりの具材は心地よいリズムを刻みます。

ハンバーグ(単品450円)
黒い鉄板の上でジュウジュウという音とともに登場するハンバーグ。手を広げたような大きさがあり、なかなかの存在感。ハンバーグのソースはボトルに入った醤油ベースの和風ソースをお好みで。さっぱりサラサラで甘辛いソースと、ジュワワ〜と肉汁たっぷりなハンバーグの出会いも素晴らしいです。ハンバーグには玉ねぎがたっぷり入っていて、甘めの仕上がり。値段が安いので正直肉質を心配しましたが、全く問題なく美味しいです。
ハンバーグには、ニンジン、ほうれん草、ポテトの付けあわせ。どれも丁寧に作られています。ニンジンの甘さ、ほうれん草の旨み、ポテトのホクホクさ、どれも見事な仕事です。ハンバーグの下には、ソースを絡め取るプレーンなスパゲッティ。これも洋食屋さんという気分を盛り上げてくれます。

野菜サラダ
野菜サラダには新鮮な野菜がたっぷり使われています。キュウリ、トマト、キャベツ、レタスのいずれもシャキシャキです。野菜不足に陥りがちな生活をしっかり支えてくれる頼もしい一品です。
お年を召したシェフが熟練の腕を振るう「グリルえちぜん」。飾り気はないけれど、丁寧な仕事を積み重ねた料理で優しく迎えてくれます。
 

グリル えちぜん
青森市浪館前田4-2-12
017-766-0096
11:30〜21:30
第1水曜休