弘前・可否屋葡瑠満(かうひいや ぶるまん)

「珈琲の街ひろさき」の名前通り、青森県弘前市は喫茶店(カフェ)の多い街である。庶民的な喫茶店からシャレた雰囲気のカフェまで、様々なスタイルのお店が揃っている点も見逃せない。
今回紹介する「可否屋葡瑠満(かうひいや ぶるまん)」は、弘前市屈指の「高いコーヒー」を提供するお店だ。コーヒーは1杯700円。一杯ずつ注文があるごとに豆を挽き、ネクタイを締めた店員が丁寧にドリップする。店内の雰囲気はお店のホームページでも確認できる。

皇室の正餐(せいさん)や国賓(こくひん)の接待に用いられるという大倉陶園カップ&ソーサーを自然に用いているところも、ちょっとした贅沢(ぜいたく)。カウンター席に座るも良し、ソファー席に座るも良し。レトロな雰囲気を醸しつつ、静謐(せいひつ)が保たれた上質空間で、ゆっくりコーヒーを楽しもう。
今回はフレンチローストを頂いたが、コーヒーのボディが利いているのに、スッと入ってくる心地良さが興味深かった。

紫さつま芋のけえき(10月〜1月)
『鹿児島から直接仕入れた「種子島ゴールド」のほっくりした甘さと、口溶けの良い上質な生クリームが奏でるハーモニーをお楽しみ下さい。』
見事なまでに紫色をしている紫さつま芋「種子島ゴールド」。本来の甘さが楽しめるように、甘さは控えめとなっている。紫さつま芋の自然な甘さだけでなく、芋をつぶしたザックリとした舌触りも素晴らしい。生クリームも甘さは控えめで、口に含むとスッと消えていく。わざとらしさがどこにもなく、本当に自然の美味しさが楽しめる。
こちらのケーキはどれも素材の美味しさを大切にしている。季節限定のケーキを頬張って、四季の移ろいを感じるのも面白いだろう。
決して安いコーヒーではないが、お店全体が醸し出す雰囲気やコーヒーへの細部までのこだわりに納得できる人ならば、決して高いものではないと思う。コーヒーだけでなく、実はケーキにもこだわりを見せている。カフェ好きな方には、是非一度訪問してほしい。
 
可否屋葡瑠満(かうひいや ぶるまん)
青森県弘前市一番町
0172-35-9928
10:00〜21:00
日祝11:00〜20:00
無休 (元日、8/13を除く)

 
申し訳ありませんが、12月下旬まで休載させて頂きます。