野辺地・斉藤のり屋の釜そば

美味しい蕎麦を求めて、雪道をひた走り野辺地町へ。「海苔屋の蕎麦屋 やながわ」(現在閉店)を開いていた「斉藤のり屋」さんが再び蕎麦屋を始めました。
青森市内から国道4号線を走り、国道から分岐して野辺地町中心部に向かう県道243号線(県道といっても細い)を進みます。野辺地簡易裁判所の前を過ぎ、大湊線の踏切の直前のところに左に入る道があり、入るとまもなくお店が右手に現れます。蕎麦屋ののぼりが周辺に立っているので、それを目印にします。


(左)外観。今の季節、「新そば 始めました」が目印です。
(右)店内、奥の座敷席の様子。
店内は入ってすぐにテーブル席が並びますが、奥の座敷席が暖くて落ち着く雰囲気です。大きくきれいなテーブルが用意されていて、なかなか気分も良いです。まだ知名度が低いようで、いつもお客さんが少ない様子。蕎麦は素晴らしいので、もっと多くの人に知ってもらいたいです。

冬季限定(11月〜3月)の「釜そば」(1,300円)を注文してみました。モワモワと湯気を漂わせながら、鍋に入った蕎麦が登場します。鍋から蕎麦をすくい取りながら頂きます。

見た目は鍋焼きうどんのようです。ネギ、ブナシメジ、かまぼこ、海苔、豚肉(海苔に隠れてます)、玉子。なかなか具沢山で楽しいです。ややもすれば淡白になりがちな蕎麦も豚肉のコクでグッと美味しさが広がります。
約1年前のコチラの記事で、読者の落武者さんが「鍋焼き蕎麦」はないのかと質問されていましたが、こちらの「釜そば」はまさに「鍋焼き蕎麦」です。落武者さんの地元・野辺地にありましたね。

「釜そば」の蕎麦は「平打ち麺」。「釜そば」を含め、「斉藤のり屋」の蕎麦はすべて国産蕎麦粉100%。独特のザラリとした舌触り、モチモチと弾力のある食感ながら、喉越しはスッキリとしていて、「蕎麦を食べてる!」という感覚がストレートに味わえます。「この平打ちの蕎麦は煮崩れしないんですよ」と店主が微笑みながら教えてくれました。
青森県南部地方(県東部のこと)に伝わる「そばかっけ」にも似た風合いです。つゆは出汁が良く効いていて甘めの仕上がり。適当なタイミングで半熟の玉子を割り溶くと、玉子のまろやかさとつゆの風味があいまって、蕎麦がさらに美味しくなります。


蕎麦湯も提供されますが、濁りのほとんどないスッキリした蕎麦湯です。

実は「おにぎりののり」(180円)も一緒に注文していました。海苔屋が厳選する板海苔と海苔の佃煮を使った絶品おにぎり。ホカホカご飯が海苔の香りをくゆらせています。
海苔の風味や味付けだけでなく、そっと忍ばせるようにまぶしてある塩が堪りません。お腹に余裕があれば、是非付けてほしいアイテム。これは本当に美味しいおにぎりです!
 

斉藤のり屋
上北郡野辺地町野辺地442
0175-64-2345
11:00〜14:30
17:00〜21:00
月曜休