弘前・虹のマート(惣菜あいさか)のイカメンチ

青森県を観光される方にオススメしたいのが、「市場」を歩くこと。魚介、野菜、果物、惣菜…何でもござれ。食の王国・青森の魅力を如何なく知ることができます。青森の方言を聞くことができるのも、他県人にとって貴重な体験になります。

(画像出典:まるごと青森さん
弘前市を訪問する際に是非押さえておきたいのが、弘前駅近くの弘前バスセンター向かいにある「虹のマート」(正式名称の「弘前食料品市場」で呼ぶ人はほとんどいない)。まるごと青森さんの記事(2006/12/11)に詳しい解説があります。


三方を海に囲まれた青森ならではの新鮮な魚介類、目にも鮮やかな色とりどりの新鮮な野菜や果物、他県ではほとんど知られていない津軽独自のお惣菜。目の前に広がる光景は、すべて普段着の弘前市民の生活。ありきたりの観光地巡りにはない魅力があります。
地元民が集まる場所だからこそ聞くことができる軽妙な津軽弁。難解なボキャブラリーもさることながら、鼻にかかった鼻濁音、思った以上にあるイントネーションの高低、共通語(標準語)とは異なるアクセントは、とても新鮮に聞こえます。津軽弁を生で聴くことは、青森観光(津軽観光)の醍醐味と言えるでしょう。
 
今回紹介するのは、「虹のマート」内にある「惣菜あいさか」の「イカメンチ(いかメンチ、いがめんち)」。
イカメンチ」はイカのゲソを細かく刻んでミンチ状(メンチ状)にし、丸く形を整えて油で揚げたもの。津軽地域一帯で広く見られる家庭料理ですが、お店や家庭によって作り方は千差万別。イカだけで作るものもあれば、野菜を入れるものもあります。店によって異なる「イカメンチ」を楽しむのも一興です。
弘前市では「弘前いがめんち」と名付け、「弘前いがめんち食べるべ会」という市民組織まで発足しています。鰺ヶ沢のイカメンチも必見です。

ゴロンゴロンと積み上げられたイカメンチの山。目の前のオープンな厨房で揚げられたイカメンチが、続々と積み上げられていきます。握りこぶしと同じくらいの大きさで、結構なジャンボサイズ。程好く焦げたイカの「かまり(香り)」がふんわ〜りと漂います。

表面はカリカリに揚げられていて、焦げたイカの香りが食欲をそそります。見た目を裏切らない、カリッと来る食感が堪りません。

表面のカリカイカに包まれて、優しい甘さのキャベツとニンジンが登場します。これでもかっとギュウギュウに詰められたキャベツがとにかく美味しいです。似た味を探すならば、お好み焼きのイカ玉に似ていますが、カリカリで香ばしいイカが口の中いっぱいに広がる点が全く異なります。いつでも何度でも食べたくなる庶民派グルメのナンバーワンですね。
「惣菜あいさか」で見つけたお惣菜の例…。

ナメコの昆布漬け風
ヌルヌルなナメコとヌルヌルな昆布に、さっぱり爽やかなキュウリを和えたもの。「ねぶた漬け」に見られるように、昆布を使った惣菜の種類は多い。酒のアテにも行けそうです。

ゼンマイの和え物
青森の山中で豊富に採れるゼンマイをニンジンやホウレン草とともに、豆腐を用いて白和え風に仕上げたもの。美味しさもさることながら、彩りの美しさもポイントです。酒の…(以下略)
 

惣菜あいさか
青森県弘前市大字駅前町12-1 
虹のマート内
0172-36-1350