弘前・どんぐり

津軽の「おふくろの味」を求めて、弘前市大町にある居酒屋「どんぐり」を訪問してみました。季節を無視して、寒い季節の料理を紹介します。
繁華街から離れた静かな場所に立地していますが、比較的良く知られたお店です。弘前情報誌「TEKUTEKU」の飲み屋特集で取り上げられたこともあります。

壁いっぱいにキープボトルが並ぶカウンターで、ママさんが柔和な津軽弁でもてなしてくれます。手書きのメニューがカウンターに張り付けてありますが、カウンター席に並べられた「おばんざい」を指差して、そのまま提供して頂きました。

津軽名物「タラ玉(たらたま)」。むしった干しタラ(干し鱈)に生卵を付けて、あるいは和えて頂く料理です。津軽料理遺産「タラたま」で紹介されているように、干しタラや卵が貴重だった時代には、もてなしの料理でした。
むしった干しタラには味が付いていないので、生卵に醤油を加えます。独特のカサカサした感覚がある干しタラは、生卵を吸い上げるとしんなりとしてタラと生卵の旨みが融合します。干しタラを生卵に浸さず、付けるように食べれば、独特の食感を残したまま頂くことができます。
タラ玉と言えば、「ガレッテリア・ダ・サスィーノ」のタラ玉が旨いと頗る(すこぶる)評判です。

津軽定番「身欠きニシン」。旨みたっぷりの身欠きニシンを添えられた津軽味噌やキュウリとともに。いわゆる「もろきゅう」がグレードアップしたような逸品。青森の居酒屋では定番メニューですが、他地域ではほとんど見かけません。

イカの塩茹で。小ぶりなイカをシンプルに塩茹でしたもの。プリンプリンな食感が何とも心地良く、噛めば噛むほど旨みが口に広がります。日本酒に加速が付く危険な逸品。写真だけでお酒が行けそうです(笑)

真ダラの子。琥珀色に美しく輝く、醤油漬けのタラコです。しょっぱ口なので、チビチビとつまみながらお酒とともに。写真だけで…(以下略)

茎わかめと糸コンニャクの煮物。優しい味わいの「おふくろ料理」の数々に、ついついお酒も進んでしまいます。
着飾らない津軽家庭料理で、ホッと和みに行きましょう。
 

どんぐり
青森県弘前市大町2-2-12 日比谷センター1F
0172-33-1784
16:00〜24:00
第1・3日曜休