交差点の標識を見て

「歩車分離」という言葉がどうもなじめない。試しにパソコンで「ほしゃ」と入れて変換してほしい。「歩車」とは出ないはずだ。こんな言葉は勝手に役所(たぶん警察庁)が作った言葉だろう。歩行者と自動車で「歩車」。何だか将棋でも指しているみたいだ。
歩行者が横断する時に自動車を完全に止める信号方式を「歩車分離式」と呼んでいる。事実上のスクランブル交差点だ。青森のような田舎にも「歩車分離式」はある。
古くからの言葉では「人馬」が対応する。神社にある「下乗」や「下馬」の立て札が趣深い(参考)と思っているので、「人馬」という言葉を使いたいところだ。まあ確かに今の時代に馬はないか・・・。
「歩車分離式」で右折したい車が赤信号になってから曲がってくると、横断し始める歩行者とぶつかりそうになる。あまり安全ではないようだ。
交通の話題で言えば、時差式信号の「時差式」の意味も分かりにくい。対向車線と赤信号になるタイミングが異なるので、こちらが青でも対向車が止まっていて右折などがしやすいというものだ。「時差」というのは国別に時間帯が異なることを指すものであり、せめて「時間差式」とすべきではないか。歩車分離式や時差式など役所が勝手に作った(と思われる)専門用語は教習所で正しく教えられているのだろうか。
さらについでに言うと、「盲人用信号」という標識は意味があるのだろうか。音が出ていれば分かるでしょう。目の不自由な人は標識が読めないと思うのだが。

参考:http://nagoya.cool.ne.jp/traffic_signal/signal-hyo.html