青森県の大学進学率

東奥日報2005年8月11日記事より。*1

 県教委がまとめた「中学校・高校等卒業者の進路状況」によると、今年三月の県内高校卒業者の大学等進学率は、37.0%で過去最高となった。四年制大学への進学率も29.6%で過去最高。本県生徒の進学志向の強まりが鮮明となっている。
 今春の高校(全日制・定時制)卒業者15,907人のうち、大学等(短大、大学・短大の通信教育部などを含む)進学者は5,878人。前年より196人増えた。進学率は、これまで最高だった前年の34.5%から一挙に2.5ポイント上昇し、37.0%。全国順位は前年の44位から、過去三十年で最も高い42位に上がった。
 このうち四年制大学への進学者は4,705人で、8割を占めた。国公立大への進学者は1,789人で、全卒業者に対する比率11.2%は過去最高。
 進学大学別では、国公立は弘前大学が最多で512人。次いで青森公立大学212人、岩手大学142人、東北大学119人の順。現役生の東北大進学者数は過去最多だった。私立は八戸工業大学277人、青森大学255人、弘前学院大学162人の順。学部別では薬学部進学者の伸びが目立ち、134人(過去最多)を数えた。
 進学率が70%を超えた高校は8校あり、前年より4校増。上から順に三本木高(85.8%)、八戸高(79.6%)、弘前高(79.1%)、青森高(77.0%)、五所川原高(76.2%)など。
 一方、就職者総数は4,573人にとどまり、就職率は28.7%と過去最低を記録した。
 県教委は進学率向上の要因として、(1)各高校の教科、進路指導の工夫、充実が図られた(2)企業の求める人材が高卒から大卒へとシフトしている(3)県教委の進学志望達成支援事業などで生徒、保護者の意識が高まっている−ことを挙げている。

青森県の大学進学率は上昇したといっても、全国平均の51.5%(前年度比1.6ポイント増)よりも14.5ポイントも低い。(文部科学省・学校基本調査速報) 就職状況の厳しい青森県では、学歴で差をつけるために進学率は高いのではと予想していたのであるが、もしろ長期間にわたって低位で推移しているようである。なぜ大学進学率がここまで低いのかという問題には、様々な仮説が立てられ検討されている。

*1:キーワードの関係で一部改変あり