大型店の建設をめぐって

青森市が大型店建設の認可をめぐって揺れている。当ブログのコンパクトシティ構想に思うという記事も参照してほしい。
東奥日報2006年11月11日記事の青森大型店建設で用途変更申請へより

 青森市浜田のかねさ本社・工場所在地に大型ショッピングモールの建設を計画している不動産開発会社サンシティ(本社仙台市)は、十五日にも青森市に対し、予定地の都市計画上の用途変更を申請するもようだ。郊外の商業開発を抑制するために定めた市条例で、大規模集客施設の立地を規制している「準工業地域」から、建設可能な「準住居地域」に変えることを求める方針だ。
 市側が同社の申請を受け入れれば、ショッピングモール建設を事実上認めることになり、十月に施行された同条例の趣旨との整合性をめぐって市の判断が注目される。
 サンシティは予定地にスーパーマーケット、ホームセンターなど延べ床面積約三万二千平方メートルに上る複合商業施設を建てる計画で、オープン時期は来年十二月ごろを予定している。
 だが、建設予定地の六・六ヘクタールの大部分は、条例で一万平方メートル以上の集客施設の立地を規制している「準工業地域」。市側は当初、ショッピングモールの「規模縮小で対応してほしい」との姿勢だったが、サンシティが用途変更を申請する見込みとなったことで、立地の是非について判断を迫られることとなった。

上記記事が述べるように、土地の用途申請が認められれば大規模集客施設の建設は認められる。市に対して、まさに立地の是非を問うことになった。
私は何度も言うように、今回の大型店建設には賛成である。いくら青森市が中心部商店街を守ろうとして大型店を規制しても、周辺の弘前市五所川原市などが大型店を積極的に認めてしまったら、青森市そのものが空洞化することになる。空洞化したら何にもならないことを警戒すべきだ。
青森市が真剣に中心部の活性化を図りたいのであれば、中心部の土地利用の高度化を進める必要がある。これはこれで大規模な予算が必要になるだろう。残念ながら、中心部商店街を守るための費用は安くないということだ。
青森駅周辺は郊外にない強みを持っている。それは交通の拠点となって人が集まる環境にあること、そして観光客がまず立ち寄る場所であるということだ。自然に人が集まる環境になっているのに、商業が発展しないということは現在の人々のニーズに応えていないことを証明している。郊外にはない強みを生かして、専門店は専門店らしく品揃えの高度化を図るべきだし、大型店を研究して大型店にはない魅力をアピールするしかない。