情報インフラの弱さ

青森市は大都市から離れた位置にあるという弱点を持っている。しかし、これは必ずしも問題にはならない。宅配便などの流通革命、インターネットに代表される情報技術*1の革新により、地理的な条件は克服できるのである。
青森市は情報技術を十分に活かしているだろうか。答えは否である。端的な例を挙げるならば、青森市役所のホームページ。一見するとよくできているが、例えば「新青森市中心市街地活性化基本計画案」へのご意見・ご提案の募集を見ると、意見募集フォームがSSLに対応していないし、図の入ったPDF文書は印刷物をコピーしただけと分かる。
この点に関連して、市当局は回答の中で、市ホームページのSSLの対応について『来年度以降』の導入に向けて作業を進めているという。こんな問題はすぐ対応すべき問題で、『以降』なんて言葉がある時点で失望である。
こういう例には枚挙に暇がない。残念ながら、青森市は情報後進地域なのである。まずは公共部門から情報インフラの整備を進めてほしい。ついでに言えば情報教育も最悪のレベルである。比較的少額で地理的な弱点を克服できる情報関連投資を積極的に行ってほしい。

*1:情報技術はアメリカの影響を受けてITと呼ばれたが、国際的には情報通信技術(ICT)と呼ぶことが一般化している。