八戸・寿司・よ志乃

よ志乃

「よ志乃」は八戸の繁華街、鷹匠小路(ロー丁通り*1)の入口にある老舗の寿司屋。食べログのレビューを読んで、大いなる期待を持って入店したが、期待以上の満足を提供して頂いた。
店内は落ち着いた雰囲気。カウンターの前に定番の冷蔵ケースの姿はなく、氷を敷き詰めた上にネタを並べた箱を用いている。この箱が透明で蓋はガラス製なので、ネタの様子が良く分かる。ネタは箱にきれいに並べられているが、マグロなどのネタは箱からその都度切り分けていた。ネタにはそれぞれ仕事が丁寧に施してあり、あまりにきれいなネタの数々は、まるで芸術品を見るようであった。
予算5,000円でオススメを握って頂いた。今回頂いた寿司を列挙すると、ヒラメ、マグロ赤身、赤貝、アワビ、穴子アイナメの炙り、ぶどう海老、毛ガニの炙り、ウニ、いくら、イカ鉄火巻、玉。

特に美味しかったのは、店主曰く特別メニューの「毛ガニの炙り、カニ味噌添え」。ネタの入った箱の中で、美しい紅色の毛ガニがあるなぁと見ていたが、バーナーで炙って旨みを引き出し、とっておきのカニ味噌を添えて供するあたり、只者ではない寿司である。

もう一つ格別だったのが、小皿に供された「穴子」。口に運ぶとフワフワ〜とした食感の後にホロホロ〜と崩れていくのだが、穴子の旨みと甘みが口いっぱいに広がって、えも言われぬ美味しさであった。聞けば地物の穴子だそうで、地物にこだわって握っているとの一言にひたすら感謝。寿司で地物を楽しむことも観光客の楽しみと良く心得ていらっしゃる。
津軽寿司店ではあまり見かけない「ぶどう海老」も甘みがあって美味しかった。アワビは包丁の入れ方が芸術的であった。椀物は具沢山の美味しいお味噌汁で満足満足。
派手さはないが、丁寧な仕事で客を喜ばせる。八戸には寿司の名店があるものである。
 
よ志乃
青森県八戸市六日町28 (ロー丁通り)
0178-44-8811 
日曜休 
12:00〜14:00
17:00〜22:30 (22:00LO)

*1:「ロー丁」は「ろうちょう」と読む。近くに牢屋があったことから、このように呼ばれた。