むつ・蛮のアランドロン


むつ市のグルメを代表すると言っても過言ではないのが、「美味小屋 蛮(うまごや ばん)」の「アランドロン」。積年の願い叶って、遂にご対面となりました。

「アランドロン」は、「蛮」のオリジナルメニューで、チーズを包んだハンバーグに衣をつけて揚げてあります。見た目は、大きな卵のような形をしていて、何ともユーモラスです。「アランドロン」には和風とカレーがあるのですが、カレーが大好きなので、「アランドロン・カレー」を注文です。

語源になっていると思われるのが、料理のイメージ。ナイフを入れると「あらん?」と不思議なことにチーズが「どろん」。縦にナイフを入れるとドロンとチーズがこぼれ出ます。こぼれ出たチーズが何とも食欲をそそります。
店主によれば、達人になるとチーズがこぼれないようにナイフを横に入れ、溶けたチーズにハンバーグを絡めて、チーズフォンドゥのように食べるそうです。いろいろな食べ方があって面白いですね。
ハンバーグはきめが細かく柔らかでジューシー。スパイスが効きすぎることもなく、優しい味わいです。カレーはちょっと辛口で、何ともコクがあります。思ったよりもサラサラのカレーなのですが、おかげでアランドロンともライスとも相性が良く、絶妙なサラサラ加減です。料理の基本技術が卓越しているので、単なる面白い料理ではなく、実際かなり美味しい料理です。
 
お話好きの店主にアランドロンの話をいくつか伺いました。店主はもともとフレンチのシェフで、アランドロンは「まかない」から生まれた料理だそうです。最初はハンバーグの上にチーズを載せていたのですが、ある時中に入れることを思いついて、今の形に至るそうです。
最初は「和風」のみだったそうですが、メニュー化する際に受ける料理にしようと思い、万人受けするカレー味を開発したそうです。この視点は大成功だと思います。

お話しているうちに、「菜の花ドーナツ」を頂きました。せっかくなので、コーヒーを頂きましたが、このコーヒーがまた美味しいのです。今時珍しいサイフォン式の抽出で、「すっきりしているのにコクがある」という絶妙なコーヒーを提供してくれます。こちらのお店に来たら是非コーヒーをお試し下さい。

こちらのお店は、アランドロンに限らず、ピザもチーズケーキも美味しいと評判です。何を食べても美味しい文字通りの「ウマ〜な小屋」なんですね。
美味しい料理に、饒舌な店主。何とも楽しい「美味小屋 蛮」でした。文句なしに、むつ市の活動拠点に決定です。
 
美味小屋 蛮 (うまごや ばん)
青森県むつ市大湊新町16-2
0175-29-3347
10:00〜20:00
火曜休