ウルトラミラクルラブストーリー


全編青森ロケ、津軽弁という青森色満載な映画「ウルトラミラクルラブストーリー」を先日見てきた。「青森松竹アムゼ」で、8月8日よりアンコール上映される。

青森で農業を営みながら1人で暮らす無邪気な青年・陽人(松山ケンイチ)は、野菜を売りに行った先の幼稚園で新任の町子先生(麻生久美子)に出会い、一目で恋に落ちる。陽人は町子に強引なアプローチを続けるが、町子が事故で亡くなった元カレの首を見つけるために、東京からカミサマ(藤田弓子)と呼ばれる占い師に会いに青森までやって来たという噂を耳にする。「ジャーマン+雨」で注目を浴びた青森出身の新鋭・横浜聡子が、同郷の松山ケンイチを主演に迎えて描くラブストーリー。

このあらすじを見て、無邪気な田舎の青年と恋人を失った都会の女性の「甘美なラブストーリー」を予想して臨むと、大ヤケドするだろう。ネタバレ覚悟で言うと、エンディングがグロいので、苦手な人は要注意。
さすが寺山修司を生んだ土地・青森。全編シュールに描かれている。冒頭から容赦なくふりそそぐ津軽弁のシャワー、農薬のシャワー。冒頭からキツいシャワーを浴びせかけられる。
主演・松山ケンイチの怪演には、ひたすら脱帽。ヒロイン・麻生久美子の凛とした表情、藤田弓子の見事な津軽弁も必見。主人公の滅茶苦茶な言動、無関心無感動な周囲。唯一マトモに見えたヒロインもシュールの波に飲まれていく。
とても万人受けする映画ではないし、分かりやすい映画でもないので、映画好きな人にだけオススメしたい(子どもには無理な映画)。ラストに現れる「森」は青森公立大学裏手で撮影されたもの。きらめくような緑に、心は一瞬和むのだが・・・。コチラのブログ記事(ネタバレ注意)の批評が大変参考になった。
この映画のパンフレットも面白いので、映画が面白かった人は買うべし。
<参考>
ウルトラミラクルラブストーリー : 作品情報 - 映画.com