南部縦貫鉄道・旧七戸駅

かつて野辺地と七戸を結ぶ「南部縦貫鉄道」があったことをご存知でしょうか。旧型レールバスが運行されていて、鉄道ファンの間では有名な鉄道でした。

南部縦貫鉄道の旧七戸駅駅舎は現在も残っていて、往時の雰囲気を今に伝えます。現在はタクシーなどを運営する「南部縦貫株式会社」の建物となっています。
1997年5月6日全線休止、2002年8月1日全線廃止。休止の後に廃止の形を取ったのは、新幹線の駅と接続する計画があったため。新幹線が七戸の地に届くまでには、長い時間がかかりすぎました。

旧七戸駅入口。
レールバスは旧七戸駅構内で動態保存されており、年1回のイベントで公開されています。その様子は「南部縦貫鉄道・思い出のレールバース」で紹介されています。

旧七戸駅の駅名標
七戸町民が新幹線の駅名候補として「七戸駅」にこだわったのも、この「七戸駅」の復活を夢に見ていたのかもしれません。夢を追い、夢に敗れた七戸町。しかし、新たな夢の新幹線はまもなく到来します。
レールバスと新幹線では、あまりに鉄道の規模に差がありすぎました。仮に新幹線の開通が早くても、新幹線との接続案は難しかったかもしれません。

旧七戸駅ホームより野辺地方面を望む。
新幹線駅名は「七戸十和田駅」となりましたが、新幹線開通のインパクトは七戸町だけにとどまらず、十和田市や上北・下北地方にまで及ぶ極めて広範なものです。レールバスの記憶は胸に留め、新幹線という新たなチャンスを生かして、大いに飛躍して欲しいと思います。
私もいつの日か「七戸十和田駅」で降り立ってみたいと思います。
 
<参考>
おがえもん廃線研究所