弘前・翠明荘(2)

前回の記事に引き続き、ある夏の日の「奥膳懐石 白神」(10,500円)を紹介していきます。

お造り 鮮魚色々 あしらい一式
色とりどりの鮮魚、盛り付けの美しさに息を呑む。マスノスケの爽やかな口当りと濃厚な味わいが印象的でした。

焼肴 鱸(スズキ)とくさ焼き 小芋利休焼 はじかみ
青海苔をかけて木賊(とくさ)色に仕上げる「とくさ焼き」。スズキのさっぱりとした味わいに、青海苔の豊かな風味が絶妙な味わい。木賊(とくさ)とは、トクサ科の常緑、多年生のシダのこと。付け合せの小芋利休焼は、ホクホクとした食感が見事。

煮合せ 軍(シャモ)ロック八幡巻 南瓜(カボチャ)茶巾 蓮根、人参、オクラ、木の芽
味わい深いシャモロックでゴボウを巻いた料理はホッとする一品。カボチャ茶巾は、どうやって盛り付けたのか分からないくらい柔らかく、ホロホロと崩れていきます。日本料理の繊細さを改めて認識しました。

替り鉢 帆立東寺揚げ 海老薩摩揚げ スナックエンド 抹茶塩
青森名産のホタテを薄い湯葉のチップでまぶしてカラリと揚げた料理。パリパリとした食感が面白く、ホタテの旨みがさらに魅力的なものに。海老薩摩揚げをソッと噛むと、海老の旨みがジワジワと込み上げて来ました。

留肴 鮑、子持昆布、海鞘(ホヤ)、海月(クラゲ)、若布(ワカメ)、ラレシ、黄味酢
すっきりとした酢の物が登場し、そろそろ料理も終盤を迎えます。青森の夏の味覚、ホヤを堪能することができました。

食事 冷し麺
夏らしくすっきりとした冷麺が登場。ツルツルとして歯ごたえのある麺、心地良い酸味とともに頂く鶏肉、キュウリの爽やかな青さ。


水菓子 果物(リンゴ、マスカット)、甘味(ゼリー)

おうす
最後はお抹茶を頂いて、夢のような懐石料理の数々をまた一つ思い出に変えていきます。ジャミンさん、楽しいひと時をありがとうございました。楽しい思い出を演出して下さった翠明荘の皆さまにも感謝です。
知れば知るほど奥の深い青森の食の世界でした。
 
奥膳懐石 翠明荘
0172-32-8281
青森県弘前市元寺町69
11:00〜13:30
17:00〜20:30
月曜休(特別期間除く)