生活創造社会

アウガ

青森県の政策目標である「生活創造社会」について説明を聞く機会がありました。
具体的な内容は→ http://www.pref.aomori.jp/plan/
上記のページからの引用。

 生活創造社会とは、暮らしやすさではどこにも負けない地域づくりをめざすことです。そして、豊かな自然環境の中で、自然のリズムやゆったりと流れる時間が大切にされ、自分流の豊かさを求めて挑戦していく中で、今まで見えなかった青森で生きることの素晴らしさなど、生活の新たな価値が再発見できる地域です。

「自分流の豊かさを求めて挑戦していく」という部分が気になります。楽じゃないよと言っているみたいです。


青森県の人口は現在減少の一途をたどっています。これは残念ながら雇用が不十分で、「暮らしやすい」と判断している人が減っている可能性を示していると思います。私は青森の魅力を十分感じてはいますが、結局仕事が確保された身分で観察しているに過ぎません。雇用に不満を感じていたら青森に対する印象も変わるでしょう。

この計画を見て特に不満な点を書いてみます。

  1. 雇用の創出に関する具体性が弱い。農林水産業は雇用の創出にどこまで貢献できるか。
  2. 農林水産物の戦略的ブランド育成のノウハウはあるのか。
  3. (これが一番気になるが)青森県が積極的に情報を発信していくことを明記すべき。まずは(ねぶた祭りの時期以外も)常に他の地域との交流をさかんにしたい。

しんいちろう茶屋BLOG:今日は青森市に泊まっています - livedoor Blog(ブログ) より引用。

郊外に並ぶのは100円ショップと大型スーパーとパチンコ店、中心部は空洞のゴースト・タウンです。ほんと、東北はどこに行ってもそうです。(中略)東北の人たちは、資本の論理に飲み込まれない、画一化しない新しい都市デザインというものを、もっと真剣に考えなければいけない時期に来ているのではないか?と、思うのですが。

非常に鋭いご指摘だと思いました。高齢化が進むのに都市の中心部が空洞化する矛盾です。競争第一主義は弱者から切り落とします。本当に競争を進めるだけで暮らしやすくなるのか、考え直す時期が来ていると思います。(競争を進めたくなくても競争の波にさらされるという難しい問題がありますが。)
こういう厳しい経済環境を踏まえて、先述の青森県の政策目標は練られているのか検討する必要がありそうです。ただ、青森市の掲げる「コンパクト・シティ」構想は独創的で、全国に情報発信できると思います。


スローフードスローライフに魅力を感じる人には青森県はオススメなんですけどね。