青函連絡船・八甲田丸

八甲田丸

青森駅のすぐ横に係留されているのが青函連絡船・八甲田丸です。廃止された青函連絡船の様子を今に伝えるミュージアムになっています。この船に乗り込むと再び昭和に帰ることになります。船内は昭和40年代の雰囲気を伝えていて、その頃のグリーン座席や客室がそのまま残っています。
展示パネルなどで初めて分かったことですが、青森から函館へはほとんど真っ直ぐに真北に進めばいいんですね。是非お手元の日本地図(あるいはこの地図)で確認してみて下さい。私には新鮮な驚きでした。青函連絡船は、ほぼ真っ直ぐに4時間弱の船旅だったようです。
津軽海峡というのは交通の難所で、日本海側から暖流である対馬海流の一部が3本の流れになって津軽海峡に入り込むそうです。そしてその流れの一部は函館付近と津軽下北半島の間(平舘海峡)付近で渦を巻くように流れ、航行を難しくしているとのこと。こういう海のことって案外知らないことだらけだなと思いました。
八甲田丸船内は運行当時の姿を忠実に残していて、お世辞にも綺麗な船内とは言えないのですが、むしろそういうところに昭和の懐かしさがあります。最も興味深かったのは、当時限られた船員しか入ることのできなかった操舵室(運転室)ですね。運行当時のまま保存されていて、ダイヤル式の電話のような通信機が懐かしく思われました。船内1階は鉄道車両の運搬に使われていて、車両がそのまま線路に導かれて船内に入れたようです。郵便車などが残されていて、鉄道ファンにはうれしい場所でしょう。船内地下には巨大なディーゼルエンジンが置かれていて、オイル臭さもそのままに船の心臓部という感じがしました。
ちなみに入場料は、青森にしては高めの500円です。ずっと海に浮かんでいるので維持は大変でしょうね。
参考: http://www7.ocn.ne.jp/~hakkouda/