青森県立三沢航空科学館


三沢空港三沢基地)の近くにある三沢航空科学館に行ってきました。この航空科学館の建物の壮麗さにまず驚きます。白を基調にした骨組みに大きなガラスが特徴の建物で、透明感がある建物です。訪れた日は抜けるような青空で、見事にこの建物と調和していました。
航空科学館の中庭はさながら巨大な円形劇場のような形をしていて、円に沿うように現役を退いた本物の航空機が数台展示してあります。建物の外は無料で、建物内でも科学館に入らなければ無料で楽しめるようになっています。

興味深かったのはF-104という戦闘機。最高速度はマッハ2(時速約2,400km)! 1966年10月3日、東京〜大阪間(直線距離395km)をわずか10分21秒(時速2,290km)で飛行したそうです。東京〜大阪を10分とは・・・全く想像がつきません。戦闘機だけに乗員はわずかに1名。完全にトップ・ガンの世界ですね。(この戦闘機は自衛隊機ですが。)
ちなみに、マッハ1(秒速0.33km・時速約1,200km)はいわゆる音速ですが、地球脱出速度(秒速11.2km)に比べたらたったの40分の1なんですね。

航空科学館の中には、太平洋無着陸横断を初めて成し遂げたミス・ビードル号(復元機)が展示してあります。この形は・・・まさしく「紅の豚」の世界ですよ! 三沢の淋代(さびしろ)海岸から、アリューシャン列島上を通ってワシントン州まで飛行したそうです。このコースは北に湾曲しているように見えるのですが、大圏コースという最短距離を飛んでいるんですね。最短コース上にうまいこと列島が連なっているというのも不思議な感じがします。
この偉業が成し遂げられたのは1931年(昭和6年)、当時はまだ日米関係は良好だったのですね。三沢という町は昔からアメリカとご縁があったようです。

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