無責任ファンド

村上ファンドというのはつくづく無責任だと思った。
共同通信Yahoo!ニュース)2006年2月2日記事の全従業員解雇や閉店を打診 村上ファンド、松坂屋により

元通産官僚の村上世彰氏率いる投資ファンド村上ファンド」が、名古屋の百貨店大手松坂屋に、全従業員の解雇や店舗閉鎖を含む経営戦略の見直しを非公式に打診していたことが2日、分かった。
 同社幹部は見直しについて「常識では到底考えられない」内容としている。
 村上ファンドは昨年末時点で松坂屋株式の5・46%を保有する筆頭株主になったことが、1月提出の大量保有報告書で明らかになったばかり。
 関係筋によると、打診は松坂屋の役員が昨年12月、表敬のため村上氏を訪ねた際、村上氏側から「松坂屋側の同意が得られれば」との前提付きでもちかけられた。松坂屋はこれを要望や提案とはみなさず、同意もしていないため、経営に直ちに影響することはないとみられる。村上氏側は、松坂屋の東京・銀座でのビル開発や土地などに興味を示した、という。

金にモノを言わせて経営に横槍を入れるファンドは無責任に映る。ファンドら株主は所有者として経営に口出しする権利があるが、いつでも株を売り払って逃げることもできる。経営者は長期勤続や愛社精神に裏打ちされた一定の経営ノウハウを持っているが、ダメでしたといって逃げることは不可能である。
いつでも逃げられる状態で短期間で買い増した株式を盾に、全従業員の解雇を迫るとはいかなる神経か。文字通りの資本主義であるが、果たして本当に幸福な結果を生むのか疑問である。