ロシアグルメ・ビーツのサラダ

ビーツのサラダ

今回のロシア訪問で感動したことの一つは、ロシア料理の奥の深さ。今までは社会体制の違いもあって、ロシアから情報は十分に入って来ませんでした。このため、ロシアの人々が日々どのようなものを食べているかということも、あまり知られていないと思います。
短い滞在ではありましたが、ロシア料理の幅の広さと奥の深さは十分に感じ取ることができました。今回の滞在でどのようなものを食べたかについても、少しずつ紹介していきます。

今回紹介するのは、カフェテリアで食べたビーツ(beets,свёкла,ビートbeet)*1のサラダです。ビーツは代表的ロシア料理のボルシチに不可欠な野菜ですが、日本ではほとんど見かけない野菜です。江戸期と明治期に日本へ渡来したそうですが普及していませんね。あまりに真っ赤なので、日本人の感覚に合わなかったのでしょうか。
独特の優しい風味があって、食べ始めると病みつきになりそうな野菜です。ロシア滞在中は気に入って何度も食べました。ロシアでは、サラダにしたりボルシチに入れたりと、日常的に良く食べる野菜のようです。
ロシア料理の楽しいのは、ハーブを多用すること。今紹介した料理にもディルなどのハーブが軽く散らしてあります。日頃からハーブを使用することは、見た目の美しさだけではなく健康維持にも一役買っているのではないでしょうか。一品をじっくり見るだけでも、ロシア料理の面白さが見えてきます。

*1:南欧原産のアカザ科の一〜二年草。根はカブのように肥大して紅色、輪切りにすると美しい輪紋がある。