浅虫・湯の島カタクリ祭り

浅虫・湯の島

青森市民の憩いの場・浅虫では「湯の島カタクリ祭り」が絶賛開催中です。開催は今月30日まで。カタクリの存在は青森に来て初めて知りました。青森では春を告げる花で、淡い紫色の可憐で小さな花を咲かせます。*1 片栗粉は本来このカタクリから取れるものを指しました。
浅虫には湯の島というこんもりとした島が浮かんでいます。一度足を踏み入れたいと思っていましたが、「カタクリ祭り」開催中は渡し舟で島に行くことができます(運行随時、渡船時間片道約5分、往復1,000円)。

島に上陸して分かったことは、山道がかなりキツイということ。勾配の急な山道が続くので、トレッキングシューズなどの準備が必要です。山道を登り始めると、道の左右にカタクリが現れます。

山の中腹付近のカタクリが最もきれいに咲いていました。淡い紫の花がそよ風に揺れます。
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湯の島頂上の標高は何と132メートルもあります。山道が厳しいのも納得です。ここまで厳しい道は仏ヶ浦以来でしょうか。

カタクリは無数に咲いているので、白いカタクリなど珍しいカタクリも見つかります。花びらは普通6枚なのですが、珍しいものでは8枚もあります。こういう珍しいカタクリが見つかる度に歓声が上がり、にわかに撮影大会と相成ります。

カタクリの花を良く見ると、美しいW字状の斑紋(はんもん)があります。
運動不足の身には正直厳しいコースですが、吹き抜ける涼しい風を受けながらカタクリを鑑賞していると、そんな苦労も吹き飛んでしまいます。本当に訪れて良かったと思います。

*1:カタクリ(片栗, Erythronium japonicum Dcne.)は、ユリ科の球根性多年草。球根は鱗茎(りんけい)で白色の長楕円形。花茎は10〜20センチ。葉は普通2枚が花茎下部につき、長楕円形ないし楕円形で淡緑色。暗紫色の斑紋(はんもん)のあるものが多い。早春に雪解けとともに開花する。花は花茎の先に1、2個開き、花被(かひ)は6枚。紅紫色で内側基部近くにW字状の斑紋がある。まれに白色花もある。北海道から九州に生育するが、四国、九州ではまれにしかみられない。カタクリ属は東アジア、北アメリカ、ヨーロッパに20種あるが、日本には1種のみ分布する。全草をゆでて食用とするが、鱗茎から良質のデンプンをとり、かたくり粉と称したが、現在かたくり粉と称しているもののほとんどはジャガイモデンプンである。薬草として強壮剤、胃腸薬、解毒剤に用いる。