弘前・喫茶・成田専蔵珈琲店

成田専蔵珈琲店

「成田専蔵珈琲店」弘前市にあるコーヒー専門店。店主の成田専蔵氏はコーヒー文化の啓蒙発展に尽力され、日本経済新聞2007年3月1日付け文化面に寄稿「津軽藩兵を救った珈琲」が掲載されるなど、各方面から注目を集めるコーヒーのエキスパートである。
その新聞記事の内容を簡単に紹介しておこう。1807年(文化4年)に幕府の命令で北方警備のため、津軽藩兵が蝦夷地(現北海道)の宗谷岬に赴いた。しかし、多くの藩兵は厳冬下、ビタミンB1不足による浮腫病で亡くなってしまった。1855年安政2年)に再び津軽藩兵は蝦夷地の警備に赴いたが、この時には浮腫病の予防薬としてコーヒーが配給された。藩兵といっても実際は農民や漁師などの庶民であったため、日本で最初にコーヒーを飲んだ庶民と考えられるという。1992年、成田氏ら有志により、北海道稚内市の宗谷公園にコーヒーをかたどった記念碑が建つ。その名も「津軽藩兵詰合の記念碑」。1807年の派遣で亡くなった津軽藩兵を悼む記念碑である。
 

「成田専蔵珈琲店」の店内は、正面にコーヒー豆の販売コーナーがあり、左右にそれぞれ喫煙、禁煙の飲食スペースがある。カップ&ソーサーが可愛らしく美しく飾られていて、コーヒーを待つひと時も楽しい。窓ガラスが大きくて、明るい店内がとても素敵です。

「マイルドコーヒー」(525円)はネルドリップ(布で抽出するコーヒー)で、平均的な店のものよりも濃い目の抽出である。まさに、コーヒー好きのコーヒー好きによるコーヒー好きのためのブレンド、そして抽出。苦味がガツンと来るが、コクも強くてググッと来る。苦味の後のコクとほのかな甘みは、まさにコーヒー好きが好きな味。こちらのお店が運営する弘前コーヒースクールの定番ブレンドというのも納得。注文すると、特製の干菓子も付いてきます。
コーヒーと一緒に「はごろも華・花・はな」(400円)という「さくらが香るチーズケーキ」を注文。ほのかなピンク色のレアチーズケーキに桜色の模様があしらわれている。まさに春の弘前にふさわしい一品。このケーキが適度な甘酸っぱさで、まさに絶品。添えられたイチゴジャムとの相性も最高である。
コーヒー好きには堪らない至福の時を過ごすことができました。弘前のお気に入りスポットに決定です。

成田専蔵珈琲店
青森県弘前市城東北2-7-4
0172-28-2088
10:00〜19:00
木曜休