弘前・東北最古の喫茶店 万茶ン

弘前市には多くのカフェ(喫茶店)があり、それぞれに個性があるので、弘前のカフェを巡る時間はとても楽しいひと時です。今回紹介するのは1929年(昭和4年)創業、東北最古の喫茶店「土手の珈琲店 万茶ン(まんちゃん)」です。
弘前の中心部、土手町の通りから細い「かくみ小路」に入ると、「万茶ン」が左手に現れます。
店内の照明は少し落としてあり、ズラリと並ぶカウンター席とゆとりを感じるテーブル席が用意されています。創業80年という重みをいい意味で感じさせず、マスターの溌剌(はつらつ)とした接客も心地良いです。

焼きりんごのアイスクリーム添え+昭和の珈琲(セットで850円)
青森が生んだ文豪・太宰治や洋画家・阿部合成も愛飲したと言われるコーヒーが「昭和の珈琲」の名前で今も飲むことができます。先代店主が残したメモを元に、現在の店主が再現したレシピは、ブラジルやコロンビア、ジャバロブスターをベースに数種類をブレンドしたもので、すっきりとした苦みが特徴となっています。

カップに描かれたシンボルマークは、旧制弘前高校の校章を使った大鵬レリーフだそうです。

焼きりんごのアイスクリーム添えは、何枚も重ねられた焼きりんごの上に、生クリームとアイスクリームを添えたもの。ウエハースがちょっと懐かしい雰囲気です。焼きりんごは何枚も重ねてあって、思ったよりもボリュームがあります。焼きりんごはシンプルな作りながら、すっきりとした酸味を楽しむことができます。
流行りのスタイルに流されることなく、街の一角にさり気なくたたずむ老舗の喫茶店でした。
 

土手の珈琲店 万茶ン(まんちゃん)
青森県弘前市土手町36-6 かくみ小路
0172-35-4663
10:00〜19:00
不定