黒石つゆやきそば・妙光

妙光のつゆやきそば

青森県黒石市といえば、太い平麺と濃口のソースが絶妙な「黒石焼きそば」が有名です。最近、この黒石焼きそばよりも有名になっているのが、「つゆやきそば(つゆ焼きそば)」。年始の旅番組で萩本欽一さん(欽ちゃん)が食していたことから、一気にブームに火が付きました。
欽ちゃんが訪問したという「元祖つゆやきそば・妙光」を訪問してみました。ちなみに、入口は2つあり、正面は大人数向け、向かって右側が少人数向けです。一気に有名店になりましたが、庶民的な食堂といった雰囲気のお店です。
まだまだ貧しかった昭和30年代、焼きそばを買いに来た子供たちに、焼きそばにラーメンのスープをかけて、ボリュームを増やして体も温まるという工夫がなされました。これが「つゆ焼きそば」のルーツ。極めて庶民的な食べ物です。
どんぶりの中には、キャベツ、もやしなどの野菜がいっぱいに盛られ、太い平麺がスープの中から姿を見せています。早速スープを飲んでみると、ラーメン由来と言われるスープの味は弱めで、焼きそばソースが溶け込んだソース味です。
ラーメン、焼きそば、うどんを混ぜたような不思議なコラボレーションです。野菜がいっぱい入っていて、庶民的な焼きそばの感覚が味わえる一方で、天かすが溶け込んだスープと一緒に食べる太い麺は、うどんの様でもあります。天かすがつゆと焼きそばをつなぐ要(かなめ)になっているのは興味深いところです。
さて、肝心の総評ですが、私自身の評価は可もなく不可もなくといった感じ。昔懐かしい味がそのまま再現されているからかもしれません。味覚は人それぞれですので、「つゆやきそば」未経験の方は是非一度味わってみてください。店内には色彩鮮やかな津軽凧絵が飾られていますが、ねぷた絵師の店主が描いたもので見ごたえ十分です。


元祖つゆやきそば 
お食事処 妙光
青森県黒石市元町66
0172-53-2972
11:00〜20:30