青森県最低賃金9円引き上げ答申

青森県最低賃金(時間給)を現行より9円引き上げ619円に改定するように、最低賃金審議会から答申があった。この上昇額は近年にない大幅なものとなっている。
東奥日報記事(2007/09/04)の本県最賃9円上げ619円にと答申より

青森地方最低賃金審議会(会長・菅勝彦青森大学社会学部教授)は四日午前、二〇〇七年度の本県最低賃金を現行の一時間当たり六百十円から九円引き上げ、六百十九円に改定するよう、木塚欽也青森労働局長に答申した。九円の引き上げ幅は、中央最低賃金審議会目安の六−七円を上回り、最低賃金を時給で示すようになった〇二年度以降、本県では最大となった。
答申への異議申し立ては十九日まで。その後、官報公示などを経て十月三十一日にも改定される見通し。
 答申前に行われた専門部会では、引き上げ幅をめぐって、六円を主張していた使用者代表委員と、九円を訴えていた労働者代表委員との間で溝が埋まらず、最終的に公益委員の見解に委ねられた。
公益委員は、中央審の目安や市場動向などを踏まえた結果、中央審目安を上回る九円を提示した。専門部会、その後の本審議で、使用者側は反対に回ったが、公益、労働者側の賛成票が上回った。

東京などの都市部では、最低賃金を大幅に上回る求人がほとんどで、最低賃金が問題になることは少ない。ところが、青森県などの地方部では、最低賃金に近い求人は比較的多く見られる。ファーストフード店やコンビニなどの店員の求人はその筆頭に挙げられる。
このような地域においては、最低賃金の上昇は大きな意味を持つ。現在働いている人には朗報であるが、今後求人が減少する可能性も十分に考えられる。