記録的大雨

2008年8月29日は、未明に東海から関東にかけて記録的な大雨が降った。同日午後には北日本でも大雨となった。

中日新聞記事(2008/08/29)の【記録的大雨】岡崎 24時間で302ミリ 未明には1時間146ミリより

気象庁によると、29日朝までに24時間雨量が愛知県岡崎市で302・5ミリを記録した。
東海地方では愛知県一宮市でも218ミリ、名古屋市で193ミリに達した。関東では埼玉県久喜市で227ミリ、東京都八王子市で218ミリとなった。
名古屋地方気象台によると、29日午前1時から2時までの雨量は岡崎市美合町で146ミリに。愛知県内のアメダス観測所では過去最多の雨量。過去の国内の最多時間雨量153ミリに迫った。
豪雨は活発な前線の影響。北海道から本州付近にかけて停滞している前線に湿った空気が流れ込み、東海、関東地方を中心に大雨となった。激しい雨の地域は拡大し、東日本、北日本では30日にかけて断続的に激しい雨が降る恐れがある。

中日新聞記事(2008/08/29)の【記録的大雨】水の猛威 予測困難 東海豪雨と酷似より

大雨が降ったメカニズムは、2000年9月の東海豪雨と同じだ。本州に停滞する前線に向かって、日本南海上にある低気圧の縁を回って暖かく湿った空気が流れ込み続け、前線を刺激、次から次に水蒸気を補給しながら積乱雲の群れを発生させ大雨を降らせた。東海豪雨の時は低気圧が台風14号だった。
ただ、日本気象協会によると、今回のような局地的な集中豪雨になる理由は明確ではない。湿った空気の流れ込みは27日ごろから強まり、28日午後にピークに達した。「雨を降らせる空気の収束した場所が愛知県岡崎市だった。同市周辺が大雨になりやすい地形だったとも言えず、時間雨量が140ミリにも達する大雨がどこで降るのかは予想できない」としている。

東海豪雨の時には「100年に1度の豪雨」と言われたが、わずか8年後に似た規模の豪雨が発生してしまった。国の防災対策は見直しが必要かもしれない。
 
東奥日報記事(2008/08/30)の県内大雨、五戸で3棟床下浸水より

県内の大雨は二十九日午後も続き、西津軽や県南地域では局地的に強い雨となった。八戸、五戸、階上の三市町には一時、土砂災害警戒情報が出され、住宅浸水や道路への土砂流入、冠水が相次ぎ、交通機関も運休や遅れなどの影響が出た。同日午後に観測した一時間雨量は、青森市八甲田で三三・〇ミリ、野辺地二八・五ミリ、深浦二一・〇ミリ、五所川原と三戸で一九・五ミリ、八戸一五・〇ミリ。


青森県内でも8月29日午後に激しい雨が降った。
夕方4〜5時頃八戸市内を車で移動していたが、随所で道路が冠水し、波を立てながら車を進めることもあった。
相当ひどい雨と思われた八戸市内でも時間雨量では15ミリ。愛知県岡崎市で今回記録された観測史上7位の記録146ミリのわずか10分の1であった。
写真は路肩が冠水した国道45号線八戸市長苗代2丁目付近、2008年8月29日午後5時頃)。