名古屋・シェ・シバタ

名古屋市千種区には「覚王山日泰寺」という超宗派(どの宗派にも属さない)寺院があります。1904年、シャム王国(現・タイ王国)から寄贈された仏舎利(釈迦の遺骨)を安置するため、創建されました。覚王山の「覚王」は釈迦を指し、「日泰寺」は日本とタイの両国の名前から付けられました。日本とタイの友好を示す象徴は、名古屋にあるのです!
地下鉄東山線覚王山駅から日泰寺に向かう参道は、履物屋や団子屋など昔ながらの店舗が並ぶ「お年寄り向けの街」という雰囲気でしたが、近年モダンなお店も立ち並ぶようになり、「老若男女問わず愛されるオシャレな街」に変貌しています。
そんな覚王山から、名古屋スイーツを代表するお店の一つ、「シェ・シバタ」を紹介したいと思います。店内はブティックのように洗練された雰囲気で、青森で言えば弘前の「アンジェリック」のようなお店です。
こちらのお店の「新作ケーキ」から2つケーキを紹介します。

モン デテミナション(Mont Determination)
パッションフルーツとミルクチョコレートを使用しジャンドゥーヤ・フユィテでアクセントをつけました」
早速調べたところ、ジャンドゥーヤ(gianduja)とは、焙煎したナッツ類(主にヘーゼルナッツやアーモンド)のペーストとチョコレートとの混合物、フユィテ(feuillete)とは折り込みパイ生地で作るパイだそうです。

表の層はパッションフルーツの刺激的な酸味とミルクチョコレートの柔らかな甘味が絶妙なムース。その内部にはチョコレートムースが隠れています。底の部分はパイ生地になっていて、ここがジャンドゥーヤ・フユィテなのだろうと推測します。パッションフルーツを使って南国ムード満点な夏らしい一品でした。
頂上には、流し飴?と呼ぶのか、透明なキャンディが飾り付けられていました。一種のシュガークラフトだと思うのですが、専門家のひろみさん、いかがでしょうか?

ノワ カカオ(Noix Cacao)
クルミブランマンジェとカカオ豆で抽出したカカオウォーターのジュレでヴェリーヌ仕立てにしました」
「ヴェリーヌ(verrine)」とは、透明なグラスやカップ容器の中に、ムースやジュレのような食材を層にして入れたものの総称。フランス語の新語で、ヴェリーヌ(verrine)=ヴェール(verre:グラス)+テリーヌ(terrine)を組み合わせた造語。近年パリで流行っているスタイルだそうです。(参考記事
クルミブランマンジェ、カカオウォーターのジュレ、生クリームと積み重ねられ、頂上にチョコレートクッキー。チョコレートの風味を多様なスタイルで楽しむことができる一品です。

シェ・シバタ 名古屋
名古屋市千種区山門町2丁目54
052-762-0007
10:00〜20:00
火曜休