大鰐・山崎食堂

美味しい「大鰐温泉もやし」を使った料理が頂きたくなり、大鰐町の「山崎食堂」を訪問してきました。


大鰐温泉駅から徒歩30秒以内、1931年(昭和6年)創業ということから、長らく大鰐の人々に愛されているお店なのだと分かります。「津軽百年食堂」のモデルにも選ばれた一軒です。店内は典型的な食堂といった雰囲気で、庶民的なたたずまい。広い店内にテーブル席と小上がり席、2階にも席があるようでした。

おおわにラーメン(中)(600円)
ご自慢の「大鰐温泉もやし」がこんもりと盛られています。たっぷりの万能ネギ、かまぼこ、メンマ、チャーシューが載っています。温泉もやしを使っているのは「おおわにラーメン」ですので、「もやしラーメン」とお間違いのないようご注文下さい。

細かく刻んだ油揚げと一緒に炒められたもやしは、シャキシャキ感を残しつつも風味たっぷり。温泉熱を使って育ったもやしは伸びやかな瑞々しさがあり、噛めば噛むほど美味しさを実感します。食物繊維もミネラルも豊富で、大地の恵みをまるごと頂きます。

スープは煮干し(焼き干し)ベースで、シイタケのお出汁も感じる優しい味わい。麺はかなり細めで、個人的に好きなタイプです。チャーシューは塩漬け?と思うほど、きつめのショッパさ。炒められたもやしとスープの相性が大変良く、もやしの味わいを引き立てています。刻まれた油揚げが、優しい味わいのスープをたっぷり吸って、これまた美味しいです。お見事!
大鰐町地域交流センター「鰐come(わにかむ)」にあった「大鰐温泉もやし」の説明をそのまま記載します。


大鰐温泉の特産物「大鰐温泉もやし」の歴史は古く、津軽三代藩主信義公が大鰐で湯治した際には、必ず献上されたとされています。
また1664年(寛文4年)の史料によると、「大鰐菜園所」より献上された「七種」(春の七草)には、大豆もやしの上納が義務づけられていた、との記述も残されていることから、少なくとも300年以上の歴史があると考えられています。
今でこそ食品の冷蔵保存技術や流通機構、バイオ技術の発達等により、いつでも気軽に野菜を買うことができますが、昔の人にとって、冬場の野菜の確保は容易なことではありませんでした。
まして新鮮なものとなると無理に等しく、温泉熱で育てる温泉もやしは貴重な栄養源であり、宝であったと考えられます。大鰐もやしは温泉熱で育てられ、約1週間で収穫されます。

 
山崎食堂
青森県南津軽郡大鰐町大鰐前田34-21
0172-48-2134
10:00〜19:00
第2・4土曜休