五戸・桜なべ たかはし

桜なべ たかはし

青森市からは車で1時間半、はるばる五戸町まで行ってきました。青森県東部の南部地域*1は酪農、畜産が盛んな地域で、今回訪れた五戸町は馬肉が特産品となっています。

馬肉の町にあって最も古い歴史を持つ馬肉専門店「桜なべ たかはし」を訪問しました。創業は大正13年1924年)。五戸町のメインストリートに面しているのですが、外観が地味なので軽く通り過ぎてしまいます。 

歴史を感じさせる店構えで、馬肉を扱う店先の横を通って奥に入ると食堂になっています。なかなかレトロな食堂なので、この雰囲気が苦手な人もいるかもしれません。
看板メニューの「桜なべ」(ライスを付けて1,000円)を注文しました。馬肉はその色あいから「桜肉」と呼ばれるため、「桜なべ」とは馬肉鍋を指します。テーブルに備え付けられたコンロに鍋が置かれます。

コトコトと煮立った鍋を開けると、ご当地名産の食用菊がいっぱいに散らしてあります。具は馬肉、キャベツ、ネギ、ニラ、豆腐、ミョウガといった感じ。味付けは鍋用に調整した独自の味噌。まろやかで甘い感じの味噌でした。
馬肉を鍋で頂くのは初めてでしたが、馬肉そのものは全くクセがなく、牛肉のような弾力を持ちながらも、さっぱりとした味わいの肉でした。薬味の「青ナンバン(青唐辛子)」を入れると味がキリリと締まって相性は抜群。デーリー東北記事(あるいはこちら)、まるごと青森記事に出ているお婆さんが、接客してくれます。「馬肉は全くクセがないでしょう」と話しかけてもらいました。
馬肉は鉄分やグリコーゲン、アミノ酸を多く含んでいて、貧血に良いとされています。低脂肪でヘルシーなことから健康食品としても人気ですが、近年では高級食材になりつつあります。入口の店先では馬肉以外に、馬油(無添加)も売っていました。馬油のサラサラ感を思い出せば、馬肉のクセのなさも納得です。
こちらのお店は、以前に読者のホンズさんから教えて頂いたお店でした。ありがとうございました。

桜なべ たかはし
青森県三戸郡五戸町字観音堂4
0178-62-3056
9:00〜20:00
月曜休

*1:この「南部」は人名由来なので、南という意味ではない。