八戸・いちご煮丼

いちご煮丼ですが

青森県太平洋側の八戸には「いちご煮」という郷土料理があります。イチゴが入っているのではなく、アワビとウニで作った潮(うしお)汁でなかなか高級料理なのです。
いちご煮ドットコムによれば、いちご煮の名は、乳白色の汁に沈む黄金色のウニの姿が、まるで『朝靄の中に霞む野いちご』のように見えるから。八戸市鮫町の旅館、石田家の主人で詩人でもあった石田多吉氏によって名付けられたそうです。この「いちご煮」といい「寒立馬(かんだちめ)」といい、風流な名前を付ける方がいるものですね。
いちご煮」はお吸い物なのですが、これを卵でとじた「いちご煮丼」なる食べ物が、JAL機内誌SKYWARD(スカイワード)2007年7月号で紹介されていました。その写真があまりに美味しそうだったので、先日八戸に出かけた折に食べてきました。
「割烹さんりく」は八戸では有名な郷土料理店で、店内は広く女性店員の応対も丁寧なので、なかなか気持ちの良いお店です。「いちご煮丼」(1,600円)を注文しましたが、どこにも「JAL機内誌で取り上げられました!」のように宣伝していませんでした。
出てきたドンブリは、潮汁を卵でとじているので「海の幸で作る親子丼」のようです。ウニの風味は良く、口に含むと香りが広がります。アワビも柔らかくて美味しかったです。
確かに美味しかったのですが、実物とJAL機内誌の写真があまりに違っていて驚きました。まず、ウニとアワビの量がかなり違っていました。JAL機内誌の方はちょっと張り切り過ぎましたね・・・(こちらは理解できます)。ドンブリには紅ショウガが添えられていたのですが、繊細な潮汁の風味を壊していました・・・これはイケマセン。
こちらの「いちご煮丼」を見ても、お店のページに掲載された写真を見ても、青じそが添えられています。誤って載せてしまったのでしょうか・・・。青じそならば相性がいいと思います。
観光客にはピッタリの品揃えとサービスが期待できるのですが、今回の「いちご煮丼」はちょっと頂けませんでした。
 
割烹さんりく
青森県八戸市六日町23
0178-43-3501
11:00〜23:00
年中無休(元日除く)
 
文中で紹介した「スリランカ通信」は八戸出身の方のブログですが、興味深い記事が多いですよ。