むつ・アグレアーブル



青森県むつ市「アグレアーブル(agreable)」は、何と看板のないレストラン。「むつ消防署近く恐山街道沿い 瓦屋根と煙突が目印」の言葉を頼りに探すしかありません。事前に位置を十分確認の上、お出かけ下さい。駐車場が広くて助かります。訪問に当たって、obaさんの記事(2009/03/05)が大いに参考になりました。
「Shimokitaを愛する自家農園レストラン」ということで、下北地方の食材を用いたフランス&イタリア料理を頂くことができます。オーナーシェフの竹川克範氏は、渡仏経験あり、銀座「アズカフェ・ミクニ」料理長まで務められた一流シェフ。フランス&イタリア料理のいいところを知ってもらえるような料理を心掛けていらっしゃるそうです。
ランチタイムにお邪魔しましたが、パスタ、リゾット、フレンチ丼から選ぶことができ、パスタはいくつかの種類が用意されています。メインのパスタに前菜、デザートを追加することができます(各420円)。前菜、デザートとも4種類から選ぶことができました。今回は張り切ってパスタに前菜とデザートを追加しました。

前菜「こりこり砂肝のコンフィと緑レンズ豆のサラダ」
コンフィ(塩漬けした肉を低温のオリーブオイルで煮たもの)に仕立てることで適度に水分が抜け、砂肝の旨みが凝縮されていました。表面を軽く焼き上げて香ばしさも付加してありました。

たっぷりレタスの下には、たっぷりの緑レンズ豆。
この砂肝に緑レンズ豆を組み合わせる渋さと言ったら! 動物由来のコクと植物由来のコクが同時に味わえる見事な逸品です。砂肝のコリコリに、緑レンズ豆のツブツブという食感も面白いですね。

「脇野沢の水タコとキャベツのスパゲティ(にんにく塩味)」(945円)
思わず唸ってしまったのが、このパスタ。脇野沢産の水タコにはあまり火を入れず、刺身を頂くような瑞々しさを楽しむことができました。シンプルなニンニク塩味も、水タコの魅力を引き出すには最適な味付けかもしれません。
春キャベツをたっぷり使ってあるので、キャベツの甘みを存分に楽しみます。ソースはいわゆるペペロンチーノになると思いますが、ニンニクを利かせた塩味に、スッと入り込む唐辛子の辛味が何とも絶妙です。揚げたニンニクをパラリと散らして、何とも食欲をそそります。
絶妙な塩加減がキャベツの甘みを見事に引き立たせます。モッチリシコシコなパスタも、適度な歯ざわりが何とも心地良く、久しぶりにパスタを夢中で頂いたように思います。地元の食材、旬の素材をここまで楽しませてくれるなんて、本当に驚きです。

牛乳パンはシンプルな味わい。あまり甘みを感じるタイプではありませんが、パスタのソースを付けて頂くには良いのではないかと思います。

デザート「とちおちめ苺のスープ」

グラスには真っ赤な苺のスープ。バニラシャーベットが浮かべてあります。スプーンは先がハートの形。幸せを少しずつすくい上げるような至福の時間を過ごします。苺の甘酸っぱさを一口一口味わう喜び、想像できますよね。
確かな腕で地元の食材、旬の素材の魅力を存分に引き出す。フランス&イタリア料理の魅力を改めて知る素晴らしいお店です。このお店に看板は要りません。評判を知る者だけが集まるお店で良いと思います。
 
アグレアーブル(agreable)
青森県むつ市小川町2-17-1
0175-23-9114
11:30〜16:00
17:30〜21:00(LO) 23:00(CLOSE)
定休日 毎週火曜、第1・第3月曜
 

この交差点のスグ近くです。