外ヶ浜平舘・石崎無線中継所

石崎無線中継所

外ヶ浜町平舘には、巨大な無線中継塔がそびえ立っています。正式には「石崎無線中継所」といい、1978年に新たに建てられたもの。本州と北海道の電話回線を無線でつなぐ役割を負っていたそうです。
reev21さんの青森・下北もぐもぐブログ 首都圏もぐもぐ編 津軽の塔 (外ヶ浜町)によれば、光ファイバー通信が主役へ移り変わり、6年前の2001年に無線中継塔としての役目に終りを告げたそうです。

国道280号線を竜飛岬方面に走っていると、左手に現れます。高さは約89メートルで圧倒的な高さを誇ります。

国道から無線塔につづく小道を登り、塔に近付いてみました。塔の傍らには、「超短波多重通信回線開通の地」の石碑。

「この地は、昭和12年、無線方式が市外電話回線に使えるものとは世界のどの国でも考えていなかった頃に、北海道当別との間で3回線の多重通信方式の実験に成功し、引続き昭和15年には超短波による6回線方式を世界に先がけて実用化したゆかりの地です。その技術は、1波で3600回線もの電話を同時に送ることができる今日のマイクロ波通信技術の基礎となっております。
昭和53年9月 新無線塔の完成を記念して
日本電信電話公社

電電公社」という響きが妙にレトロです。本州と北海道を無線でつないでいた時代に思いを馳せました。インターネットで世界中と通信する現在からすると、隔世の感すらあります。北海道を臨む本州の地で、ひっそりと立つ無線塔でした。