弘前・銀作亭のインディアンカレー

ケチャップとカレーのコラボを求めて、青森市「グリルえちぜん」のインディアンピラフに続き、弘前市の「銀作亭」のインディアンカレーを紹介します。

弘前城の北西にある紺屋町。青森が生んだ奇才、寺山修司の生誕地として知られています。つい先日まで、北のお堀の紅葉もなかなか見事なものでした。この界隈には「弘前警察署紺屋町巡査派出所」と書かれた近代建築が残ります。とんがり屋根のやぐらを備えたコンクリート製の建物で、弘前消防団第四分団屯所として使われていましたが、現在は使われていないようです。

イカラな雰囲気を今に伝える紺屋町の一角に「銀作亭」はあります。のれんをくぐると、そこは昭和の香りを今に伝える懐かし系の定食屋。年季の入ったテーブルとパイプ椅子が置かれ、壁にはメニューがいっぱい張ってあります。厨房のある壁面には黒板があり、本日のオススメも書かれています。

インディアンカレー(600円)
大きなお皿に、うず高く積み上げられたケチャップライスの山。想像以上に大盛りで、一抹の不安が頭をよぎります。頂上には半熟の目玉焼き、頂上からふもとにかけて溶岩のごとくカレーが流れています。手前側には、ゴツゴツとした露出した岩のように、柔らかく煮込まれた玉ねぎと薄切りポークがたっぷりと顔を覗かせます。山の向こうの斜面にはキュウリ、レタス、二十日大根のサラダ、オレンジ、真っ赤な福神漬けの彩り鮮やかなゾーンが広がります。
柔らかく煮込まれた玉ねぎと薄切りポークは、カレーをしっかりと吸い上げていて、かなり美味しいです。ポークは十分煮込まれているので口の中でホロホロと崩れます。半熟玉子を崩せば、カレーの味わいはマイルドになり、スタートは好調です。
岩木山を彷彿(ほうふつ)とさせるインディアンカレーの山はなかなか難攻不落。中盤まで来ると、カレーが足りなくなって、薄味のケチャップライスの山が砂丘のように眼前に広がります。さてどう攻略したものか・・・。頼みの福神漬けも切れるといよいよ孤独な戦いが続きます。テーブルに置かれたウスターソースに手を伸ばすという禁じ手っぽい手段もあります。サラダゾーンのドレッシングが染み出したライス周辺にも早めの対策が肝要です。
「銀作亭」のインディアンカレーは美味しいですが、量が半端ではないので、十分体調を整えて挑戦してみて下さい。
 

銀作亭
青森県弘前市紺屋町8-6
0172-33-7457