青森・鮨工房わさび

青森市本町のスナックが立ち並ぶ界隈にある「鮨工房わさび」。カウンター６席、小上がり２テーブル（８席）の小さなお店で、少人数で料理と会話を楽しむにはピッタリな雰囲気です。店主はなかなか気さくな方で、いろいろなワガママも聞いてくれそうです。
「鮨工房わさび」のオススメは「わさびオリジナルコース」。3000円の「和（なごみ）」でも十分な料理と鮨を楽しむことができます。以下では、この「和（なごみ）」を紹介します。

タコの酢の物。キュッと来る酸味とともに楽しむタコの旨み。キュッと来る酸味を出すために白ワインを使っているとのこと。創作料理に近い和食を楽しませてくれるお店だと分かりました。

刺身盛り合わせ。手前はシメサバとタコ。後ろはマグロ、甘エビ、ホッケ。すべて地物ということで鮮度は抜群。タコは噛めば噛むほど、程好い弾力とともに旨みが染み出します。
ホッケの刺身は青森でも貴重な逸品。新鮮なホッケが手に入らないと刺身にはできません。ホッケの弾力ある歯ごたえと旨みが印象的でした。青森の隠れた名産であるマグロは、すっきりした舌触りと奥の深い旨みが素晴らしかったです。

サザエの変わり焼き。それぞれ異なる味付けを施した色とりどりのゴマを使って、バター醤油で味付けられたサザエ。とても手の込んだ仕事がなされていて、思わずお酒も進む逸品です。

茶わん蒸し。上品な味わいの餡とイクラで彩られた茶わん蒸し。カニやホタテなどの魚介がたくさん隠れています。魚介の旨みが堪能できるように、少し薄味で上品に仕上げられています。

突き出しの枝豆（食べかけ…）。あまりの美味しさに写真を撮り忘れた枝豆。店名にある「わさび」をほんのり絶妙に効かせた、わさび風味の枝豆。他であまり味わったことのない見事な味わい。茹で加減も絶妙で、美しい緑色が眩しいです。見た目では分からないほど、様々な技法を駆使して作られています。

メイン料理の白身魚と野菜の揚げもの。夏野菜の彩りの美しさと美味しさとともに頂く白身魚（名前は失念しました）。白身魚の火の通し方は絶妙で、身は柔らかいのに旨みがギュッと凝縮されています。赤ワインも使って非常に上品な味わいに仕上がっています。盛り付けも美しいですね。

最後に主役の鮨が登場。ウニを入れてねと希望を伝えたので、本来のセットと異なる握りかもしれません。

マグロとヒラメ。仰々しい旨みを主張せず、さっぱりとしながらも後を引くような旨みが舌に残ります。握りの大きさはやや小さめで繊細な作り。シャリの旨みもバッチリです。

今の季節は外すことができないウニ。甘みを残して消えていくこの味わいは、北の味覚の王者ですね。イクラに施された仕事も繊細で文句なし。イカの柔らかさがとても印象的でした。最後のお楽しみ、玉子は甘めの仕上げ。添えられたガリはさいの目切りで、独特の食感が楽しめます。
以上で3000円とは非常にリーズナブル。いろいろな料理を楽しみつつ、鮨も楽しむならコースがオススメです。
店名に「わさび」を採用しているように、実はわさびに大きなこだわりを見せるお店。何とも奥深い辛みの本わさびを効果的に使用されています。
　

鮨工房　わさび　(HP)
青森県青森市本町2丁目6-8　スタービル102号
017-775-6182
17:00〜23:00 (LO22:30)
日曜休　
※日・月連休の場合は日曜日営業